SBテクノロジー CX ユニットの長田です。
ウェブアクセシビリティ対応をしたいけど何から始めればよいか分からないということをよく耳にします。
今回の記事ではウェブアクセシビリティ対応について何から始める必要があるかご紹介します。
ウェブアクセシビリティの重要性などは別記事で紹介していますので興味ある方はご覧ください。
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ユーザビリティとアクセシビリティを検証する方法
ウェブアクセシビリティ対応をするうえで最初にすることは目標を決めることです。
具体的には対象範囲、スケジュール、目標とする規格・適合レベルなどを決めます。
目標を決めるといってもいきなり全ページウェブアクセシビリティ対応をして JISX8341-3:2016 適合レベル AAA を目指すなどの目標は現実的ではないのでおすすめしません。
その際にいつまでに対応するかのスケジュールも決められると良いでしょう。
ウェブアクセシビリティ対応はできるところから始めて、徐々に範囲や適合レベルを上げていくことをおすすめします。
目標を決めたら現状のウェブサイトがどの程度対応できているか試験を行います。
JISX8341-3:2016 レベル A であれば25ある達成基準をページごとに確認します。
達成基準については、WCAG 2.1 解説書に詳しく記載がありますのでこちらをご確認ください。
WCAG 2.1 解説書では事例、達成方法、失敗例などの記載があるため参考にしながら試験を実施することをおすすめします。
また、チェックする際は WAIC(ウェブアクセシビリティ基盤委員会)が公開している「達成基準チェックリスト」も併用すると良いでしょう。
JIS X 8341-3:2016 試験実施ガイドライン(達成基準チェックリストの例)
ウェブアクセシビリティ試験を実施するツールは多くありますが、ツールで確認できるのは2~3割と言われています。
ツールだけに頼るのではなく、必ず目視で確認することが必要です。
ウェブアクセシビリティ試験を実施する際は目視確認とツールを併用して実施することをおすすめします。
参考:
WCAG 2.1 解説書
JIS X 8341-3:2016 試験実施ガイドライン(達成基準チェックリストの例)
ウェブアクセシビリティ試験が完了したら試験結果を集計します。
全てのページおよび達成基準に適合していれば「準拠」、達成基準に適合していないものがあれば「一部準拠」となります。
試験結果に記載する情報の一例をご紹介します。
具体的には以下の様な項目を記載します。
例えば達成基準に適合していないものがあった場合、現状の問題点なども試験結果に記載する場合があります。
気になる方は「ウェブアクセシビリティ方針」などで検索してみて、各ウェブサイトがどのような結果や方針を公開しているか参考にしてください。
ウェブアクセシビリティ対応の始め方を紹介しました。
専門的な知識が必要で始めるのが難しかったりするかもしれませんが、少しでも参考にしていただければ幸いです。
弊社ではウェブアクセシビリティの資格保有者が複数在籍しています。
ウェブアクセシビリティ試験や方針策定などご相談がありましたら、ぜひお問い合わせください。
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