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入社2年目による MA ツール「Eloqua」を使った DX 推進(8)~ツールの準備~

T澤

はじめに

こんにちは、デジタルマーケティング担当の T 澤です。
8月28日に安倍晋三首相が健康上の理由で辞任することを表明しました。2012年末から約7年8カ月と憲政史上最長となった第二次安倍政権は突然の幕引きになったわけですが、コロナウイルスの影響はまだまだ終焉には至りませんね。
さて、前回は MA(マーケティング・オートメーション)施策を実施するにあたっての「7つの基本ステップ」のステップ5【顧客リストの用意】をお届けいたしました。


7つの基本ステップ

新入社員による MA ツール「Eloqua」を使った DX 推進(2)」でご紹介した MA ツール導入をより効率よく、効果的に施策を実施するための7つの基本ステップは次のとおりです

前回の【顧客リストの用意】では、MA 施策を実施するために必須となる準備として顧客データを CRM ツールから MA ツールに連携しなければならないことをお伝えしました。そのためには部門を超えた会社全体での調整が必要になるため、どの企業でも非常に時間が掛かるものだと思います。それを踏まえて事前に準備を進めていきましょう。
次のフェーズでは、実際に MA ツールを使うための準備となります。MA ツールを実際に使用できるものにするにはいくつかの手順が存在します。過去の記事でご紹介してきたものも踏まえて実際にツールの準備をしていきましょう。それが今回、お話しをするステップ6【ツールの準備】となります。

ツールの準備 目次

ステップ6:ツールの準備

ステップ6-1:ツールの選定

ツールの準備の前に実際に自社のビジョンにあった MA ツールがどのようなものなのか改めて確認してみましょう。MA ツールといっても国内外のものも合わせると見分けがつかないほどの数が存在します。その中で、自社にとって最適なツールが自社のリソースやビジネスモデルなどによって大きく変わってくるかと思います。それでは、ツールの選定基準にどのようなものがあるかご紹介いたします。

■自社の目的とツールの機能が見合っているか

CRM との連携が可能である、メルマガを送信できる、A/B テストができる、など MA ツールの機能を挙げればキリがありませんがツールによって強みは異なります。例えば、フォローしきれないリードをナーチャリングすることによって商談化し、売り上げにつなげていくことを目的にするのであれば、ナーチャリングの機能が強みであるツールを選択すべきでしょう。また EC サイト向けなのか BtoB 企業向けなのか、などの業態の違いによってもツールの得意不得意がありますので、導入実績や知名度のみでツールを決定することはやめましょう。

■リソースは十分足りているか

いざ実際にツールを導入してもそれを正しく使いこなせるスキルを持った人材がいなければ、せっかくの高いお金を払って導入したものも宝の持ち腐れとなってしまいます。もちろん、MA の運用やコンサルティングができる企業もあるので自社内での運用が難しい場合には、他社の力を借りることも視野に入れてみてはいかがでしょうか。また MA に絞らずにデジタルマーケティング領域全般にも精通しているコンサルティング企業であればマーケティング戦略全般の課題が見えてくるかもしれません。

■競業他社が導入しているか

自社のビジネスモデルや事業内容などが似ている競業他社がどんなツールを導入しているかどうか確認できるのであればそれは良い指標となると思います。なぜなら、リードに対して同様のマーケティング施策を同様の課題や戦略を持って行っている可能性が高いからです。同業他社がどのようなツールを導入しているか、新たな選定の基準にしてみるのも良い判断材料になるでしょう。

MA ツールと一言で表現しても実際にできることは大きく異なり、選択肢も様々です。こちらで紹介したものと自社の判断基準を組み合わせて、ツールの選定は慎重に行いましょう。ツール選択が終了したら次は実際に MA ツールの準備をしていきましょう。

ステップ6-2:MA ツールの準備

知名度や評価だけではなく、自社にあったツールの選定が完了しましたら次は実際に MA ツールを導入し、施策を回す準備をしていきます。導入の際には、ツールを実際に操作する設定作業に加え、技術的な作業が発生します。大きくこの2つに分けて具体例をご紹介していきます。

■ツールでの作業
① CRM ツールとの連携

前回の記事でもご紹介しましたが、CRM ツールと連携しておくことでリードの顧客体験に悪影響を与えず、リアルタイムな情報を基に施策を回すことができます。MA ツールと同時に CRM を導入する企業は問題ないですが、すでに CRM を導入している企業に MA ツールを導入しようとした際には、データ更新において複雑なカスタマイズがされている場合があるため、データ連携に関して細かい設計をしなければならないケースがあります。意図しない不要なデータが連携され、上書きされてしまう可能性があるので、非常に気をつけなければいけない点となります。またツールによっては別のツールを経由しなければ、連携できないケースもあるため、ツールの連携方法について確認する必要があります。

② コンテンツの用意

MA をより効果的にするには、カスタマージャーニー別の様々なコンテンツを用意することが不可欠です。例えば定期的にセミナーを開催するのであれば、登壇用のコンテンツを用意することが必要ですし、ブログであれば記事を定期的に更新する体制が必要となります。自社サイトにおいてもスコアリングの設計によっては改修が必要となるケースがあります。ツールによっては MA の基本となるメールマーケティングに使用する HTML メールのデザインテンプレートやランディングページのテンプレートなど、使用するコンテンツをテンプレート化することで PDCA を迅速に回すことが可能となります。

③ スコアリング設定

MA における KPI を定めるにあたって非常に重要になるのがこのスコアリング設定になります。この設計が中途半端な状態で施策を回してしまうと前に定義していたカスタマ―ジャーニーが無駄になってしまいかねません。ツールごとに点数の付け方も異なりますので、自社の理想とするスコアリングモデルがすでに存在するのでしたら、そちらもツールの選定の条件にしてみましょう。

■技術的な作業
① タグの設置

自社サイトの対象ページに MA ツール用の計測タグを設置する必要があります。タグが設置されていないページに関しては、基本的にスコアリングの対象外となってしまいます。採用ページ等の購買行動に関係のないページに対してはタグが必要ないように思われがちですが、ツールによってはスコアを減点することも可能ですので全ページにタグを設置するのが良いでしょう。また、サードパーティ製のタグマネジメントツール(Google Tag Manager や Adobe Launch など)でも管理できるツールもあります。すでに導入済みのサイトであれば、設置は非常に容易となります。

② CNAME 対応

MA ツールにはフォームを作成する機能が備わっているものがあります。コーディングができない人でも GUI 上で簡単に作成することが可能です。しかし、作成したフォームのドメインを自社サイトと同様にするには DNS サーバに対して CNAME レコードの追加が必要となります。

③ SPF 対応

SPF(Sender Policy Framework)とは送信者のアドレスが正規なものであることを証明するための設定です。この設定をしていないとメールデリバラビリティに悪影響を与える可能性が高くなります。使用しているメールサーバーによっては、この設定ができないものもあるため、事前に自社の情報システム部門に確認を取りましょう。

最後に

今回は、「7つの基本ステップ」における【ツールの準備】についてご説明しました。
MA ツールの導入後に「そんなこと聞いてない」とならないようにツールの導入に必要な確認項目については必ず事前に確認し、ベンダーや担当営業に問い合わせましょう。今までの記事でご紹介した様々な準備を完璧にこなしていたとしても、自社に合わないツールを導入して、パフォーマンスを最大限発揮できなければ非常に勿体ないです。社内のシステムやセキュリティ―ポリシーなども踏まえて事前確認は怠らず、「こんなはずじゃなかった」ということにならないようにしましょう。自社内ですべてを網羅することは非常にリソースを割いてしまうので、ツールの導入支援のみなど目的を絞って他社に依頼することもひとつの手段だと思います。

次回は、実際に MA の施策を評価する【施策の効果測定・運用フローの明確化】です。

以上、T 澤からでした。


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