ビジネスにおいて、メールは欠かせないコミュニケーションツールです。しかし、誤送信による情報漏えいなどの事故は後を絶たず、大きな課題となっています。このような背景から、人的ミスはもちろんのこと、近年問題となっている PPAP の解決策も含めてお悩みの企業様は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、お客様からよくお問い合わせをいただく当社のメール誤送信対策サービス「Mail Safe」の「送信メールの一時保留」機能と「添付ファイルの Web ダウンロード化」機能の設定方法について、実際の Mail Safe の画面イメージを交えながら詳しくご紹介します。
メール誤送信対策サービス「Mail Safe」の概要
Mail Safe は Microsoft 365 に特化したメール誤送信対策サービスです。基本機能として添付ファイルの Web ダウンロード化と TLS 確認機能を搭載しており、PPAP 対策もできることが特長です。また管理画面から細かな設定ができることと、導入時にクライアント側での設定が不要なことも魅力です。
メール誤送信の原因と PPAP の問題点
ご存じの方が多いと思いますが、主なメール誤送信の原因と PPAP の問題点は下記の通りです。
- 単純な宛先ミスや、「Bcc」と「To」の設定ミス
- 宛先を誤って入力してしまったり、「Bcc」に入力するはずだったメールアドレスを「To」に設定してしまったりすることで、メールアドレス情報が漏えいするリスクがあります。
- ファイルの添付ミス
- 誤ったファイルを添付することも情報漏えいの原因の一つです。
- 添付ファイルのパスワード設定や、パスワード情報案内の煩わしさ
- パスワード付き ZIP ファイルとパスワードを別々に送信する、いわゆる PPAP は手間がかかるうえに、セキュリティ面でさまざまな問題を抱えているため、より安全で効率的なメール送信の方法が必要です。
上記については、いずれも Mail Safe で対策が可能です。
Mail Safe の利用イメージ
Mail Safe の「送信メールの一時保留」機能と「添付ファイルの Web ダウンロード化」機能を利用すれば、メールの誤送信防止とPPAP 対策が可能です。この2つの機能を使った基本的な利用の流れは以下の通りです。
- Outlook からファイルを添付したメールを送信
- Mail Safe 上で送信を一時保留
- 保留期間経過後に Mail Safe から送信。この時、添付ファイルは自動的に Web ダウンロード化されてパスワードも別メールとして自動送信。
- 送信後にファイルの添付ミスが発覚した場合は保留通知メールからダウンロード管理画面を開き、添付ファイルの削除が可能。
柔軟なポリシー設定
Mail Safe はポリシーとして細かな適用条件を設定できます。画面イメージのように、会社全体と全てのメールを対象とする場合は既定値である「常に」のままで良いのですが、一定の条件でポリシーを適用させたい場合はより細かい設定が可能です。例えば、「From」を選択し、あらかじめメールアドレスのドメイン部分を利用してグループとして定義しておいたリストと突き合わせてポリシーを適用する対象企業を限定したり、「件名・本文・添付ファイル」を選択して、送信メール内に特定の文字列が存在していた場合に制御したりすることが可能です。
ポリシーで設定できる内容は機能ごとに異なりますが、ここでは「保留」「保留詳細」「Web ダウンロード」の項目についてご紹介します。
保留
「保留」では、メールを送信する前に確認する項目を設定できます。宛先や件名などを確認項目として設定できますが、ポイントは「確認する項目なし」の設定が可能な点です。これは保留画面で送信メールを確認するステップは踏むのですが、宛先や件名、添付ファイル名などの個別チェックは不要という設定です。
保留詳細
「保留詳細」では保留期間や保留期間経過後の処理方法を設定できます。保留期間については5分から7日の間で設定が可能です。当社での事例をご紹介しますと、保留期間経過後の処理方法は「配送先に配送する」としており、保留期間中の確認は任意としており、設定した保留期間である7分を経過すると自動で送信されます。この保留期間中に誤送信であると気付いた場合はメールの配送をキャンセルすることが可能です。特にキャンセル操作をしない限りは、送信前の確認作業による業務への影響を最小にする設定で運用をしています。ただ、重要な情報をやりとりする業務をされている場合は保留機能での確認を必須とし、保留期間経過後の処理方法は「配送せずサーバから削除して送信者にエラーメールを返す」と設定することをご検討いただければと思います。
Web ダウンロード
Web ダウンロードではダウンロード可能期間やダウンロード URL の通知方法などを設定できます。ダウンロード可能期間は1～30日の間で設定が可能です。期間中は、メールの受信者は通知された URL からダウンロードセンターにアクセスして添付ファイルをダウンロードできます。
さいごに
本日は Mail Safe の「送信メールの一時保留」機能と「添付ファイルの Web ダウンロード化」機能について、実際のポリシー設定の画面イメージを含めてご紹介しました。利用頻度が高いと想定されるこの2つの機能については設定できる内容を詳細に把握されたいお客様が多いようで、よくお問い合わせをいただきます。この他にも Mail Safe には PPAP 対策として有効な「TLS 確認機能」という特徴的な機能もありますが、TLS は比較的新しい仕組みのため、まだ認知度が低いようで、スタンダードな「添付ファイルの Web ダウンロード化」機能のお問い合わせを多くいただきます。「TLS 確認機能」については、こちらの記事でさまざまなメリットをご紹介していますので、ご興味のある方はご覧ください。
なお、さらに具体的な設定イメージを確認されたいお客様は、無償トライアルもできますのでお気軽に資料請求・お問い合わせください。
