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電子承認とは?ワークフローシステム導入により得られる電子承認のメリットなど紹介します

電子承認とは、電子化された書類にパソコンなどで署名や捺印ができるシステムです。ワークフローシステムを導入すれば、申請から承認までの作業を電子化でき、業務の効率化につながります。この記事では、電子承認のメリットや導入を妨げる理由について解説します。ワークフローシステムや電子承認の導入を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

電子承認とは?

電子承認とは、電子化された文書にパソコン上で署名や捺印ができるシステムを指します。2004年に e文書法が制定され、法律で保存することを義務付けられている書類の多くが、電子文書として保存可能になりました。また、電子帳簿保存法の改正によって、税務関係の一部の書類についても、電子文書での保存が認められています。

これまでは、電子文書でもプリントアウトしてから署名しなければならず、完全なペーパーレス化には至りませんでした。しかし、電子承認の導入により、完全なペーパーレス化を目指せます。

ワークフローシステムの導入により実現可能

ワークフローシステムを導入することで、電子承認が実現可能になります。ワークフローシステムとは、申請から承認までの手続きの流れを、システムとして電子化することです。

ワークフローシステムでは、申請された内容や申請者などをもとにして、自動で承認者や決定者に連携します。必要な承認者にリレーされていき、決裁された後は、電子ファイルやデータなどとして保管されます。

電子承認の導入を妨げていると考えられること

電子承認の導入を妨げる要素は何なのでしょうか。ここでは、電子承認の導入のハードルになっているポイントを紹介します。

「印鑑」があることへの安心感

ビジネスの場面では印鑑が必要となるケースが多々あります。印鑑には意思表示や本人確認といった重要な役割があり、社内の回覧物や申請書に押印することも多いでしょう。日本では、はんこ文化・押印文化が深く根付いており、実際に印鑑を押さない電子承認に不安を持つ人は多いようです。

契約書など法的にどうなのか?という懸念

契約書などすべての契約に活用できるのか、活用できなかった際にどうすればいいのかわからないことも、電子承認の導入を妨げる理由の一つです。法的な効力があるのかなど、不安に思っている企業も少なくありません。また、取引先の理解が得られるかどうかもポイントになります。

ペーパーレス化への不安

今まで紙での承認が主流だったため、いきなり紙がなくなることへの不安感を覚える社員も少なくありません。そのため、ペーパーレス化の重要性や効果などを説明し、社内で理解を深めることが重要です。

システム導入に伴う費用

電子承認のシステムを導入するには、ある程度の費用がかかります。企業によって必要なシステム、機器は変わってきますが、初期費用や維持費などが必要になるため、導入を悩むケースも多いようです。システム導入で業務効率化などさまざまな効果があるため、現状や今後を見据えて検討する必要があります。

電子承認(ワークフローシステム)導入のメリット

電子承認を導入するメリットは多くあります。ここでは、具体的なメリットを10個解説します。

承認(意思決定)のスピードアップ

紙の場合、承認までにさまざまな工程が必要となり、時間がかかります。例えば、取引先に郵送したり社内で手渡ししたりと、手間がかかってしまいます。電子承認なら、それらの工程をかなり省くことができ、スピーディーです。また、パソコンがあれば外出先でも承認作業が行えるため、時間の有効活用につながります。

業務プロセスが可視化できる

ワークフローシステムは、申請状況や決裁に関わる組織・範囲の確認が可能です。申請書が今どの時点にあるのかも簡単に確認できます。業務プロセスが可視化されることで、業務の停滞を防げます。

業務効率が改善される

申請の手間が減り、従業員1人1人の業務効率化につながることもメリットです。また、社外からでも承認をもらうことができるため、業務が滞ることがなく効率がよくなります。

書類送付作業についても時間や費用の削減ができる

書類を郵送する場合には、郵送費用といったコストだけでなく、送付の準備を行わなければいけないため、時間もかかってしまいます。しかし、電子承認のシステムがあれば、郵送コストや準備の手間がかかりません。また、国外であっても、電子承認なら素早く安心して相手へ送れます。

改ざん防止策にもなる

紙の書類はコピーなども取りやすいため改ざんされる場合もあります。しかし、電子承認ならその心配が軽減されます。また、監査がしやすくなり、内部統制の強化にもつながるでしょう。紙の書類の場合、1カ所に書類を集めて管理・検索しなければいけませんが、電子承認ならパソコン上で簡単に管理・検索でき、監査効率が向上します。

記入漏れや誤記入を防ぎやすい

紙の書類の場合、承認段階でミスが発覚し、時間のロスになることもあります。電子承認では、チェック機能などがあるため、記入漏れや誤記入などが発生しにくいです。また、一度申請したものの再利用も可能で、必要箇所だけを変更するなど、同じ内容を何度も記入せずに済みます。

申請者、承認者ともに負担が軽減される

紙の書類の場合、何らかのミスが発覚すれば、一から書き直す必要があります。また、紙の書類を管理する手間がかかったり、定期的な申請の場合でも何度も同じ内容を記入したりと、申請者・承認者双方にとって、大きな負担です。電子承認なら、承認内容の把握や申請書の作成がしやすく、負担が大幅に軽減されます。

承認までの一連の流れで生じるコスト削減がかなう

紙での承認の場合、申請書などをプリントアウトしなければならず、紙代やトナー代などのコストがかかります。電子承認ではプリントアウトの必要がないため、コストの削減が可能です。

空いた書類の保管場所を有効活用できる

ペーパーレス化によるメリットの1つとして、書類の保管場所がいらないことが挙げられます。紙として書類を保管する際には、多くのスペースが必要です。電子承認にすることでスペースが空き、他の用途に使える、オフィス規模の削減によりコストが削減されるといった効果があります。

働き方改革の推進に役立つ

電子承認は、テレワーク(リモートワーク)に向いているシステムです。パソコン上で承認作業が行えるため、出社しなくてもスムーズに業務が進みます。感染症対策や働き方改革の推進にも役立つだけでなく、幅広い働き方を認めることで従業員のやる気や満足度の向上にもつながります。

まとめ

電子承認とは、パソコン上で申請から承認までの流れを行うためのシステムです。ワークフローシステムを導入することで、電子承認ができるようになります。電子承認が可能になれば、業務の効率化やコスト削減、従業員の負担軽減など多くのメリットが期待できます。

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