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DX station

新入社員による MA ツール「Eloqua」を使った DX 推進(4)~体制構築・役割分担~

T澤

はじめに

こんにちは、デジタルマーケティング部の T 澤です。

前回は2回に渡って MA(マーケティング・オートメーション)施策を実践するにあたっての「7つの基本ステップ」から、最初のステップ【課題の把握・ゴール設定】をお届けいたしました。

7つの基本ステップ

新入社員による MA ツール「Eloqua」を使った DX 推進(2)」でご紹介した MA ツール導入をより効率よく、効果的に施策を実施するための7つの基本ステップは次のとおりです。

  • ステップ1 課題の把握・ゴール設定
  • ステップ2 体制構築・役割分担
  • ステップ3 ターゲットの設定
  • ステップ4 コミュニケーションフローの策定
  • ステップ5 顧客リストの用意
  • ステップ6 ツールの準備
  • ステップ7 施策の効果測定・運用フローの明確化

前回の【課題の把握・ゴール設定】では、MA ツール導入を成功させるためには関わるすべての人たちが共通の認識として現状の課題とMA ツール導入のゴールをどこに定めるかを持つ必要性をお伝えしました。
では、関わるすべての人、とはいったいどのような人たちでしょうか。そのヒントとなるステップ2【体制構築・役割分担】についてご説明したいと思います。

体制構築・役割分担 目次

ステップ2:体制構築・役割分担

「ステップ1 課題の把握・ゴール設定 その1」の「ステップ1-1:リードの定義を知る~ MQL と SQL ~」にて営業部隊とマーケティング部隊が連携・協力し、共通認識を持つ必要性を説明しました。その上で、体制構築を実施することがとても重要なのですが、それには、MA 施策に関わる全部隊の相互理解が大切となります。

ステップ2-1:ステークホルダーの洗い出し

営業部隊とマーケティング部隊の連携・協力が必要 イコール MA ツール導入、MA 施策実施のプロジェクト体制には両方の部隊が必要である、ということです。そのような体制を作るためには、どのようなプロセスで案件獲得まで進行するかを整理し、役割を理解した上で、ステークホルダーの洗い出しを行いましょう。
一例を挙げます。これは会社ごとに異なると思います。

このような体制を作ることは、あいまいさを払拭し、業務範囲、責任者の所在を明確にするため、社内の理解、調整に苦戦するかと思います。
重要なのは、理想形はいったん横に置いて、現状できる限り、それぞれのプロセス、役割を担う主担当部隊はどこかを明確にし、ステークホルダーとして体制に入れるということです。それでは足りないプロセス、役割、担当があると気づいた場合、体制を更新していくことも重要です。体制の PDCA を実施し、改善していきましょう。

見逃しがちなステークホルダー

MA ツール導入となれば中心となるのは営業部隊とマーケティング部隊であることは明白なのですが、少し視点を変えて「社内システム導入」という観点で見ると、大切なステークホルダーが見えてくると思います。

社内システムを管理している部門

新たなツール、ソリューションを導入するにあたって、社内ルールをもたれている会社がほとんどかと思います。いざ施策を実施するタイミングで、社内ストップが発動された、なんてことにならないよう、社内で MA ツールを利用するためには、どのような社内申請、手続きが必要で、それを担うのはどの部門かを確認し、ステークホルダーに追加しましょう。

個人情報の管理・取り扱い方針を決定している部門

MA ツールはツールの性質上、お客様の個人情報を扱います。個人情報を取り扱うために必要な社内ルール、申請や手続きがないかを必ず確認し、必要だった場合は、ステークホルダーに追加しましょう。この確認が漏れた時の怖さは、何らかの原因で、個人情報が流出するという超特大インシデントが発生した時にはじめてわかるということです。会社への影響も計り知れないため、必ず、確認をしましょう。

ステップ2-2:ステークホルダーのタスク・役割分担

さて、ステークホルダーが出そろい、体制も明確になりました。MA ツール導入、ならび、MA 施策実施に対して何かしらの影響力を持つ部門、部隊、人ばかりだと思います。せっかく、整えた体制がきちんと機能するために、役割分担を明確にしましょう。
これは、タスクごとに役割分担をするのがよいと思います。事前にタスクを洗い出し担当部門を明確にすることで、「え?そのタスクそっちの仕事じゃなかったの?」「うちは関係ないから見ていないよ」などということが回避できます。
例えば、次のようにタスクと役割を明確にするのもわかりやすいかと思います。
タスク進行の中心となり、決定権を持つ部隊に「主担当」。決定した事項の共有が必要な部隊には「共有」と入れて、役割を明確にしています。

タスク マーケティング部隊 営業部隊 情報システム部隊 法務部門
個人情報利用の定義 共有 共有 共有 主担当
MA ツール利用申請 主担当 共有 受領 共有
ターゲットの策定 主担当 共有
顧客リストの管理 主担当 共有
コンテンツの企画・制作 主担当 共有
リード定義(スコアリング) 主担当 共有
MA ツールの運用 主担当 共有
HOT リードの受け渡し 主担当 共有
HOT リードへのフォロー 共有 主担当
レポーティング 主担当 共有

最後に

今回は、「7つの基本ステップ」の2つ目のステップである【体制構築・役割分担】についてご説明しました。
会社によって事情や状況が異なるため、MA ツール導入のため、体制を構築することがよいとはわかっていても実現が難しい、と思う方も多くいらっしゃると思います。ただ、この体制構築ができるか、できないかが、MA ツールをただのメール配信ソフトとするか、MA 施策の PDCA を実施し、収益向上につなげることができるかの大きな分かれ目と言ってもよいほど、大切なことだと思っています。
理想の体制にはほど遠くても、理想のあるべき姿に向けて、まずは、体制を構築する、役割を明確にするところからはじめてはいかがでしょうか。

次回は【ターゲットの設定】についてお話できればと思います。
以上、T 澤からでした。


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