テレワーク普及に伴い、急速に導入が進む Microsoft Teams(以下、Teams)。
Teams では、組織単位や組織横断のプロジェクト単位で、コレボレーションを行う事が可能です。そのため、例えば「情報システム部」「法人営業部」「マーケティング部」など、会社組織に紐づくチームやチャネルを作成して Teams を活用している企業様も多いのではないでしょうか。
その場合、期末や年度末などに行われる大規模な組織変更に伴い、Teams の各チーム・チャネルにおけるメンバーの洗い出しや設定変更が必要になり、運用負荷が高くなっている方もいらっしゃると思います。
本記事では、このような組織変更に伴う Teams の運用方法と、考慮すべきポイントについてご紹介いたします。
組織変更の対応を考える上で、よく頂くのは「セキュリティグループのメンバーをチームのメンバーと同期することはできないか?」という質問です。この質問は、会社の組織のメンバーシップをセキュリティグループで管理している企業が多いため、この資産を有効活用できないか、とお考えのお客様よりいただきます。
結論からお伝えすると、現在(※)はセキュリティグループとチームメンバーを同期する機能は、正式に提供されておりません。その為、ここでは組織変更の際に行うことができる、2つの方法をご紹介いたします。
※ 2021年3月23日現在。今後、マイクロソフト社はこの機能を開発することをロードマップで示している
現状、最も多くの方がこの手作業で設定変更を行っているのではないでしょうか。この場合、ユーザーに作業を委任する場合と、情報システム部などの IT 部門が対応する場合があり、それぞれ以下のような課題があります。
2つ目は、Azure Active Directory(以下、Azure AD)の「動的グループ」という機能を活用する方法です。Azure AD の動的グループとは、設定したルールに基づいてユーザーを自動的にグループメンバーに追加・削除ができる機能です。
この機能を活用すると、Azure AD の属性を基に Teams のメンバーを動的に同期することが可能になるため、面倒な手動でのメンバー変更作業が不要になります。組織変更に伴い、ユーザーの Azure AD 属性を変更することにより、Teams のメンバーが動的に変更されます。
ただし、この機能を利用するためには、Azure Active Directory Premium P1 のライセンスが必要です。以下2つの課題が残ります。
ここまで読んで、手作業による更新は行いたくないけど、組織変更のためだけに Azure Active Directory Premium P1 のライセンスは入れられない、と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その場合、当社のご提供する「Provisioning Flow」の活用がおすすめです。
Provisioning Flow は、Microsoft 365 の運用を効率化する SaaS 型のサービスです。Teams のチーム作成やメンバー追加などを、ワークフローによる申請のチェックを経たのち自動で設定することができるため、組織変更の有無に限らず、普段の運用から利用することができます。
本サービスでは 組織変更を効率的に行える機能を提供しており、組織のデータを専用の形式で用意してシステム上にアップロードすることで、チーム作成やメンバー追加などの一括処理を行う事が可能です。また、予約実行日を指定することができるので、指定した日時に処理を開始することが可能です。
PowerShell の専門知識などは一切不要で設定の一括処理を自動実行できることができ、手動運用で発生する作業漏れや人的リソースの問題も解決することができます。この機能は、Microsoft Teams だけではなく、メーリングリストや共有メールボックスの変更も対応しております。
いかがでしたでしょうか?
組織変更の通常の運用では、エンドユーザー任せになったり、IT 部門が PowerShell を駆使して対応する必要がありますが、運用の手間やコスト、人的リソースの問題など様々な課題があります。
ヒューマンエラーの防止や手作業による運用負荷の増加は、システムの活用が有効です。ぜひ、手動での運用をやめて、自動化した運用をご検討ください。まずはお気軽にご相談ください。
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