現代では、デジタルマーケティングが企業の売上向上に不可欠といえるでしょう。デジタルマーケティング分野に強い CMS として、Sitecore があります。この記事では、CMS の導入を検討している担当者様向けに、Sitecore の概要やメリット、デメリットなどについて解説します。Sitecore の導入を検討する際の参考にしてください。
Sitecore とは?
Sitecore とは、デンマークの SITECORE 社が提供する CMS です。特徴はデジタルマーケティング機能です。デンマークの会社が提供していますが、他言語にも対応しているので、安心して利用ができます。
たとえば、Web サイトの構築、更新はもちろん、A/B テストやパーソナライズなどのマーケティング施策にも対応しています。そのため、グローバル規模での Web サイトの構築、運営、集客に優れている CMS といえるでしょう。
Sitecore の CMS としての特徴
前述したとおり、Sitecore は CMS の1種です。CMS(=コンテンツマネジメントシステム)は、サイト更新の際に HTML や CSS の書き換えを行わなくても、管理画面から記事や画像を更新できるシステムのことです。
たとえば、WordPress などが代表的な CMS として有名です。Web サイトの管理はサイト運営に欠かせないため、ページ数の多いコーポレイトサイトなどでは CMS 導入は必須と考えられています。Sitecore は CMS の中でも、デジタルマーケティングやセキュリティの強さが特徴です。
Sitecore のセキュリティ
Sitecore はセキュリティにも優れた CMS です。たとえば、管理ツールを使って、権限設定を管理するセキュリティエディターやロールマネージャーから細かい権限設定が可能です。また、ログインや認証系のセキュリティも安全ですので、安心して利用することができます。
Sitecore の機能の特徴
Sitecore の機能の特徴は以下のとおりです。
- コンテンツ管理機能がレベルに合わせて選べる
- デジタルマーケティング機能
- 多機能さと使いやすさが両立されている
- 拡張性に優れている
- セキュリティ機能が充実している
それぞれ詳しく解説します。
コンテンツ管理機能がレベルに合わせて選べる
Sitecore は、コンテンツ管理機能がレベルに合わせて選べます。たとえば、コンテンツの作成・編集時に2種類のエディターを利用できます。CMS の中には複雑な操作で専門的な知識を習得しないと、操作できないものもあります。
しかし、Sitecore は直感的なため初心者でも操作がしやすいです。「エクスペリエンスエディター」では、実際の Web 画面を触る感覚で編集操作でき、「コンテンツエディター」は直感的な操作が可能なエディター機能です。
デジタルマーケティング機能
Sitecore のデジタルマーケティングの機能には以下のような機能があります。
- アクセス解析
- エンゲージメント分析
- キャンペーン
- A/B テスト
- レコメンドのアルゴリズムの実装
- メール配信
これらのデータを取り出して自由に加工可能なので、それらを利用してマーケティングに活用できます。データが多ければ多いほど、詳細なデータ分析ができますので、よりサイトを最適化できます。Web サイトの訪問数を増やすことで、売上向上にもつなげられるでしょう。
多機能さと使いやすさが両立されている
Sitecore は多機能さと使いやすさが両立されています。たとえば、HTML や CSS の知識がないユーザーでも直感的に操作可能です。マルチデバイスやマルチサイト管理に対応しています。
拡張性に優れている
Sitecore は拡張性に優れている CMS です。他システムの連携はもちろん、NET などといった外部データベースとの結合がスムーズに行えます。また、Salesforce や Dynamics CRM であれば無償のモジュールが存在していることも特徴です。たとえば、以下のような例があげられます。
- itecore connect for Sitecore CMP
- Sitecore connect for Microsoft Dynamics 365 for Sales
- Sitecore connect for Salesforce CRM
Microsoft Dynamics 365 などの CRM(顧客関係管理)とモジュールで連携することで、マーケティング戦略をさらに有利に進められます。マーケティング戦略が有利に進むことで競合に差をつけることはもちろん、コストパフォーマンスも上がるでしょう。その他、SNS や他の CRM システムとの連携も容易に行えます。
セキュリティ機能が充実している
Sitecore では先述のとおり、万全のセキュリティ対策がされています。セキュリティ対策は安心してサイトを運営するために避けては通れません。Sitecore は管理画面から管理ツールを使って、細かい権限設定が可能です。権限設定を管理するセキュリティエディターから行います。
Sitecore のメリット
Sitecore のメリットは以下のとおりです。
- 動的サイトを構築できる
- 管理者の運用負担を低減できる
- グローバル対応(多言語対応)に適している
- ワークフローをカスタマイズできる
それぞれ解説します。
動的サイトを構築できる
Sitecore のマーケティング機能を活かして、訪問者ごとにサイト内での行動履歴を分析できます。分析結果に基づき、訪問者のニーズにマッチした最適なコンテンツを表示可能です。これらにより、コンバージョンやユーザーの満足度を向上させられます。
管理者の運用負担を低減できる
Sitecore は、管理者の運用負担を低減できます。なぜなら、マーケティング機能が豊富なため、オンラインマーケティングを一元管理できるからです。そのため、管理者の負担軽減やシステムの運用費用を低減できます。
グローバル対応(多言語対応)に適している
Sitecore はグローバル対応(多言語対応)に適しています。多言語のサイトやコンテンツの管理に適した管理画面が用意されています。そのため、1つの管理画面で2言語の登録内容を確認できるのです。
ワークフローをカスタマイズできる
Sitecore のワークフローはカスタマイズできるため、柔軟に変更が可能です。企業ごとに運用人数や体制に合わせて柔軟にワークフローを変更、追加できます。そのため、イレギュラーなチーム編成やプロジェクトでも都度、ワークフローを柔軟に変更することができます。
Sitecore のデメリット
Sitecore のデメリットは以下のとおりです。
- ランニングコストが発生する
- 高機能であるがゆえに短期間での構築が難しい
- ベンダーによって技術力にばらつきが出る
それぞれ解説します。
ランニングコストが発生する
Sitecore は有償のサービスなので、導入時のイニシャルコストや保守・運用のためのランニングコストが発生します。無料では使えないことに注意してください。また、コストだけで比較すると、無償のオープンソース型 CMS や安価な CMS よりはコストがかかる傾向にあります。
費用対効果に優れているサービスですが、そこまで高い機能を求めない場合には、費用対効果が低くなる可能性もあります。
高機能であるがゆえに短期間での構築が難しい
Sitecore は高機能でやれることが多いため、要件定義で決めるべき項目が多いです。その分構築に時間がかかることもあります。時間がかかる点はデメリットといえるでしょう。
ベンダーによって技術力にばらつきが出る
Sitecore はオープンソースではないため、ノウハウのレベルやトラブル発生時の対応がベンダーに依存しやすいです。そのため、どこに任せるかによってコストやクオリティに大きなばらつきが出てしまうという注意点があります。また、Web サイトだけでなく、Web システムの知識も必要になるため、ベンダーによるレベルの差が顕著になりやすいです。
そのため、サポート体制が整っていて、Web 全般に関する知識の高いスタッフがそろっているベンダーと契約をしておく必要があります。SBテクノロジーは国内最大級の認定エンジニアが在籍している安心のベンダーです。
まとめ
Sitecore はデジタルマーケティング領域に強い CMS です。サイトの構築、運営はもちろん、サイトの更新も行いやすいでしょう。また A/B テストなど高度なマーケティング施策にも対応しています。動的サイトを構築できたり、管理画面が簡単だったりと、いろいろなメリットがあるので、デジタルマーケティングを強化したい場合はおすすめです。
SBテクノロジーの「Sitecore on Cloud」は戦略立案から CMS の構築、運用・保守のアフターサポートまでワンストップで支援します。また、オンライン上でのコミュニケーションをより重要した、魅力的なカスタマーエクスペリエンスも実現可能です。
Sitecore 社認定資格である Sitecore Experience Solution Developer 資格保持者も数十名と、国内最大級の認定エンジニアが在籍しているので CMS の構築はお任せください。