セキュリティ対策とはどういったものなのでしょうか。企業情報を管理するうえで、脅威から守るためのセキュリティ対策について、ポイントや方法などを紹介します。この記事を読むことで、セキュリティ対策のために何をすればよいのかを確認できます。社内のセキュリティ強化を検討中の担当者は、ぜひ参考にしてください。
セキュリティ対策とはどのようなもの?
セキュリティ対策とはどのようなものなのか、概要や具体的な脅威としてウイルス感染、不正アクセス、情報漏えいなどについて解説をしていきます。
セキュリティ対策とは?
セキュリティ対策とは、インターネットやコンピュータを安全に使うための対策です。
IT 化が進み、企業の事業に関わる機密情報や顧客の個人情報は紙ではなくデータで管理するようになりました。データでの管理は便利な反面、そのパソコンがインターネットを利用する限り、全世界どこでもつながる環境です。そのため、外部からの攻撃を受けるリスクがあります。
不正アクセスによる機密情報漏えいは重大な情報流通や事故につながるので、堅牢な保護は必要不可欠です。
どのような脅威があるのか
情報セキュリティの脅威にはどういったものがあるのでしょうか。政府の情報処理推進機構がいくつかの例をあげているので解説します。
ウイルス感染
ウイルス感染とは、ウイルスが含まれた添付ファイルやメールに記載されたURL を介して機密情報が盗まれる脅威です。感染に気づきにくいウイルスも出回っており、本人が気づかないうちに感染していることもあります。
不正アクセス
企業のシステムの脆弱性をついてハッキングされるなどして、データベースやパソコンなどに不正にアクセスされてしまうケースです。個人単位でのパスワードの管理徹底や企業が脆弱性のないシステムの構築をすることが重要です。
情報漏えい
社内の機密情報が保存された USB や端末などの紛失、重要書類の誤破棄、メールの誤送信などのヒューマンソースエラーで自社データが外部に流出してしまう脅威です。外部からの脅威ではないために、社内側の情報セキュリティに対するコンプライアンス意識の向上が重要となります。
機器障害
サーバーに障害が発生するケースであり、バックアップ漏れなどの情報保管の安全性に問題があると起こり得る脅威です。徹底した管理をしていても、大規模停電などによる機器障害もあり得ます。安定的に管理ができるように、予備システムの配備やバックアップをするなどの対策が重要です。
セキュリティ対策はなぜ必要か?
セキュリティ対策が必要であることは誰しもがわかりますが、一体なぜ必要なのでしょうか。下記にて解説します。
セキュリティ対策の重要性
セキュリティ対策をせずに、もし顧客の情報が流出をしてしまった場合には、会社の信頼が損なわれ顧客が離れてしまいます。また、会社自体の信頼が失われると、株価が下がるきっかけにもなり大打撃を受けるでしょう。場合によっては、損害賠償をしなくてはならないケースもあり、会社の経営にも影響を受けてしまいます。
システム停止によるリスクの回避
今や事業の基盤としてインターネットやPC、データベース管理などを全く使っていない企業は珍しいでしょう。社内の基幹システムが停止してしまうと、業務自体が停止してしまう可能性があります。少しの間だけでも業務が停止すると、競合他社のサービスに顧客が移動してしまい販売機会を失うこともあります。
円滑に業務を進め販売機会を失わないためにはセキュリティ対策は必要不可欠です。
セキュリティ対策のポイント
セキュリティ対策とは、どのようなことをすればよいのでしょうか。ここでは、セキュリティ対策のポイントを解説します。
不正アクセスを防ぐ
セキュリティ対策の基本として、不正アクセスを防ぐよう徹底しましょう。外部からの侵入を防ぐことで社内のデータを安全に保つことができます。外部からの不正なログがないかを確認し、検知することが大切です。
ウイルス・セキュリティソフトの導入
ウイルス対策用にセキュリティソフトの導入をしましょう。ウイルスの種類は日々多様化しているので、ウイルスであるとみなす定義ファイルを最新にすることで、侵入を防ぐことができます。そのため、インストールして終わりではなく、定期的に自動更新設定にして最新版にアップデートをするようにしましょう。
社員教育の徹底
普段から PC を扱う社員に対して、情報のリテラシー教育をしておくことで、トラブルを防げるようにしておくことが必要です。社内の情報セキュリティに対しての意識が向上することで、怪しいサイトへのアクセス防止や不審なメールは触らないといった意識が自然と生まれます。また、不正アクセスがあった場合の対処法などの教育をしておくことで、万が一の状況でも被害を最小限に抑えられます。
セキュリティの対策方法
次にセキュリティの対策方法について、どのような方法があるのかいくつか解説をします。すぐにできる対策もあるため参考にしてください。
安全な環境作り
日々の業務から安全に PC を使うような環境作りも必要です。サイバー攻撃はいつどこで起きるかわかりません。機密情報やデータを守るために、社内のインターネット環境の状態を安全に保つようにしましょう。具体的には以下のような方法があります。
- ウイルス対策ソフトを導入して、自社のネット活用方法に合わせて運用をする
- 企業内で事前に調べて決められたソフト以外は使わない
- 無料で配布されているソフトはマルウェアが仕込まれている可能性もあるので、インストールしない
日常的に注意を払うことで、余計なものをパソコンに入れずにすみ、ウイルス感染を防ぐことができます。
OS やソフトウェアを更新
古い OS やソフトウェア使っておくと、最新版と比べ脆弱性があり、ウイルスに感染するリスクが高まります。OS やソフトウェアは一度購入をすると、セキュリティのアップデートなどが無料で行えるものが多く、更新が頻繁に入るので、できる限り最新の状態を保つようにしましょう。
逆に更新が入らないようなソフトウェアや OS はセキュリティが甘いかもしれないため、別のものを検討したほうがよいでしょう。
適切なパスワードの設定
PC 自体や Web サービス、ツールの ID やパスワードは、単純な単語や使い回しは避けるようにしましょう。名前や生年月日など簡単に推測できるものは避け、できる限り定期的に変更することが望ましいです。
また、ID とパスワードは英数字を含んだ10文字以上にするなど工夫をすることで、不正なアクセスを避けられます。自身の思いつく数列にするよりも、文字数を入力すると英数字を混ぜた複雑な並びを作るパスワード発行ツールなどを使うと安心です。自分の意思が介入しないため、個人情報から予測されるリスクを減らせます。
不審なメールを見極める
送られてきたメールにウイルスを仕込み感染させる、ハッキングする、不正アクセスするなどのケースがあります。社外からメールを個人、会社宛てに送るのは簡単なため、昔から使われる手口の一つです。届いたメールは、開く前に中身が不審なものではないか確認する必要があります。
添付ファイルの拡張子やアイコンが普段と違っていたり、知らないメールアドレスから来たのにも関わらず添付ファイルがあったりと、違和感があるものには触れないようにしましょう。それらを迷惑メールフォルダへ入れるように設定しておけば、開く必要もなく削除できます。
情報の持ち出しを制限する
社内にあるものを外へ持ち出してしまうと情報流出へつながり、ID やパスワードが漏れる可能性が高まります。また、PC を外へ持ち出して使用した際に、意図していなくともフリー Wi-Fi などに入ってしまい、PC をハッキングされるケースなどもあるようです。
そのため、できる限り外へ持ち出さないように社内ルールを作るとよいでしょう。もしどうしても持ち出す必要がある場合、情報を暗号化しファイルにパスワードをつけるなど二重ロック方式にして、安易に他人が見れないようにすることも重要です。
情報共有とルールの徹底
セキュリティが突破され、ウイルス感染や不正アクセスをされてしまう一番の原因は「人的ミス」です。システムの脆弱性は常にアップデートされますが、使っている人が対策をせずに業務をしていれば、人間の脆弱性を突かれてしまいます。
そのために、人的ミスをなくすように情報共有とルールの徹底を行うようにしましょう。誰がどの情報を管理し、利用する際には誰に相談するのかなどを明確することが大切です。一人ではなく複数の人を絡めたルールにするなど、人的ミスを減らせる工夫をしましょう。
まとめ
セキュリティ強化はシステム的に強固なものにするのはもちろんですが、人的ミスをなくすことも重要です。人が使うのであればミスは必ず出てしまうため、どうしたらミスを減らせるのか、ミスをしてもリスクがない状態にできるのかなどを考える必要があります。
SBテクノロジーでは、24時間365日お客様システムの運用・監視を行う最先端のセキュリティ監視センター(SOC)を完備しています。セキュリティだけでなくクラウド技術力を軸に、企業が本業に専念するための IT 支援が可能です。セキュリティ対策を検討中の方は、ぜひお問い合わせください。