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SharePoint のサイト テンプレート・リストテンプレート活用を基礎から解説

SharePoint のテンプレートとは、自社のビジネスに合ったサイト設計をひな形として保存できるものです。社内ポータルサイトなどへの活用を検討している企業担当者も多いのではないでしょうか。しかし、SharePoint のテンプレートを利用しても情報共有が思うように進まないなどの課題を持つ企業もあります。

この記事では、SharePoint のテンプレートとは何か、導入メリット、作成手順などの基礎知識を解説します。自社の効率的なサイト構築の参考にしてください。

SharePoint のテンプレートとは?

SharePoint は Microsoft 365 で提供されているサービスのひとつであり、主にファイルや情報の共有を目的としたツールです。

企業によって個々の業務を連携する手段は異なり、部署によっても具体的な方法は違うでしょう。そのため、Microsoft から、さまざまな業種や業務に適したテンプレートが提供されています。ただし、利用できる既存テンプレートの種類や機能は、加入しているサービス、プランによって違うので注意が必要です。

SharePoint のテンプレートは、既存テンプレートをそのまま活用するか、必要に応じてカスタマイズする方法があります。また、自社で1からテンプレートを作り、社内で共有することも可能です。いずれの方法でも、基本的には HTML などの専門知識がなくてもテンプレートを作成できます。企業における活用事例で多いのは、既存テンプレートを利用した社内ポータルサイトの作成です。

SharePoint のテンプレートの種類は2つ

SharePoint のテンプレートの種類は、大別すると「サイトテンプレート」と「リストテンプレート」の2つです。

サイトテンプレート

サイトテンプレートとは、サイト全体をテンプレート化したものです。例えば、ある社内サイトが、共有ドキュメントを一覧表示するリストやビュー、スケジュール表、掲示板やお知らせ欄へのリンクボタンなどで構成されていたとします。これらのワークフレームを一括で登録できるのがサイトテンプレートです。

リストテンプレート

リストテンプレートとは、サイト内に配置しているコンテンツを個別にテンプレート化したものです。例えば、業務報告書やスケジュール表などは、必要事項が網羅されたテンプレートがあると便利です。また、書式や色使いも統一されていたほうがよい場合も多いでしょう。このようなコンテンツをリストテンプレートとして登録しておけば、使い回しができて便利です。

SharePoint でサイトテンプレートを活用する目的

ここでは、企業がサイトテンプレートを活用する3つのメリットを解説します。

サイトテンプレートを元に短期間でサイト構築ができる

テンプレートを共有することで、短期間で同じようなサイトを構築できます。SharePoint のテンプレートを「ソリューション ギャラリー」に保存して共有を有効にしておけば、他のユーザーがそれを利用してサイトを作れます。

SharePoint は Office ツールとの相性がよいのが特長です。例えば、Word や Excel などの Office ファイルを紐づけて作業・共有するなど、サイトテンプレートを幅広く活用できます。

移植性が高い

サイトテンプレートをカスタマイズした情報は「WSP(Web Solution Package ファイル)」という形式で、1つのファイルにまとめて保存できます。このファイルを SharePoint を運用するサーバーに配置するだけで、簡単に移植が可能です。

例えば、特定の部署で運用テストを行い、成果を確認したうえで各拠点に移植して配布することが容易に行えます。

独自のカスタマイズが可能

サイトテンプレートを Visual Studio を使って独自にカスタマイズすることも可能です。自社にぴったりのサイトを構築できる拡張性を備えているのも、SharePoint のサイトテンプレートのメリットです。

実際に、協力企業と連携するような大規模なシステムの構築に、SharePoint のサイトテンプレートをカスタマイズしたものが使用されています。ただし、システム構築には専門的な知識を持つ人材が必要です。

SharePoint サイトテンプレートの作成手順

ここでは、SharePoint でサイトテンプレートを作成する際のおおまかな手順を解説します。

  1. サイト コレクションの最上位レベルのサイトにアクセス
  2. 「設定(歯車マーク)」をクリック
  3. 「サイトの設定」をクリック
  4. 「サイト操作」セクションの「テンプレートとしてのサイトの保存」をクリック
  5. 「ファイル名」ボックスにテンプレートファイル名として使う名前を入力
  6. 「テンプレート名」と「テンプレートの説明」をそれぞれ記入
  7. 「OK」をクリックしてテンプレートを保存

※ワークフレームだけでなくコンテンツも含めて保存するときは「コンテンツを含める」ボックスを選択。ただし、容量が大きくなる。

SharePoint リストテンプレートの作成手順

SharePoint では「リストテンプレート」という機能を使うと、コンテンツ単位でテンプレートを保存できます。手順は以下のとおりです。

  1. テンプレートとして保存するリストをクリック
  2. SharePoint の「設定(歯車マーク)」→「リストの設定」を選択
  3. 他のバージョンのリストで「リスト」→「リストの設定」を選択
  4. 「権限と管理」のメニューにある「リストをテンプレートとして保存」を選択
  5. 「テンプレートとして保存」ページが表示されるので、「ファイル名」にテンプレートファイル名として使う名前を入力
  6. 「テンプレート名」にリストテンプレートギャラリーに表示する名称を入力
  7. 「テンプレートの説明」に説明文を入力
  8. [OK] を選択

※リストに含まれるコンテンツも保存するときは「コンテンツを含める」ボックスを選択。ただし、容量が大きくなる。

SharePoint サイトテンプレートの活用例

SharePoint のサイトテンプレートはさまざまな用途に活用できます。ここでは種類別に6つの活用例を紹介します。

SharePoint サイトテンプレートの活用例1:チームサイト

チームサイトとはプロジェクトチーム単位の情報共有のためのサイトです。短期間でサイトを立ち上げて文書やコンテンツを投稿、編集する必要があるため、多くの場合、既存のサイトテンプレートが活用されます。

SharePoint サイトテンプレートの活用例2:社内コミュニティサイト

社内コミュニティサイトとは、少数のメンバーが文書やコンテンツを投稿する形式のサイトです。チームサイトとの違いは、投稿者が限定されることと公開範囲が広いことです。例えば、全従業員に向けた社内行事の告知などに社内コミュニティサイトが活用されています。

SharePoint サイトテンプレートの活用例3:ブログサイト

ブログサイトは主に個人単位でアイデアやノウハウなどを発信するために活用されています。ただし、大勢の従業員が自由にブログサイトを開設すると、一般的なプライベートブログのようになる傾向があります。管理者を設けることや、運用をリーダーや責任者などに限定することが重要です。

SharePoint サイトテンプレートの活用例4:ビジネスインテリジェンスセンターサイト

ビジネスインテリジェンス(BI)センターサイトとは、経営の意思決定に必要な業務の進捗や会計情報などの膨大なデータを集約して可視化し、分析しやすくしたサイトです。SharePoint の BI サイト向けのリストテンプレートには、販売ルート別の売り上げをまとめたレポートが閲覧できるものなどがあります。

SharePoint サイトテンプレートの活用例5:エンタープライズWiki

Wiki は単純なページを相互にリンクすることで、多種多様な情報を社内で共有できるサイトです。また、他のユーザーが投稿した内容を編集することや、新たなリンクを貼ることもできます。SharePoint のエンタープライズ Wiki は、大規模な組織の膨大な情報資産を活用するのに向いているテンプレートです。

SharePoint サイトテンプレートの活用例6:社内ポータルサイト

テレワークの推進によって、場所を選ばず会社の情報にアクセスできる社内ポータルサイトが重要になっています。SharePoint のテンプレートを活用することで、売上管理表や顧客情報などが共有できる営業ポータル、最新の稼働状況などを共有しやすい情報システム部門ポータルなどが構築可能です。また、経営判断に必要な情報を集めた経営予測ポータルも作れます。

ただし、使いやすく、管理側の負担も少ない社内ポータルサイトを構築できないケースも少なくありません。既存テンプレートで機能が不足している場合や、カスタマイズに必要なスキルを持つ人材がいない場合は、SharePoint 用の専用ツールを導入するのもよい方法です。

まとめ

SharePoint のテンプレートには、サイトテンプレートとリストテンプレートの2種類があります。いずれも短期間で自社サイトを構築でき、移植性や拡張性にも優れているのがメリットです。企業の活用例としては、チームサイト、ブログサイト、エンタープライズ Wiki などさまざまな種類があります。

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