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業務効率化ツールについて|ツールの種類や業務効率化で生じるメリットなど紹介します

深刻な人手不足や働き方改革の促進などを背景に、多くの企業で業務効率化の重要性が意識されるようになりました。業務効率化ツールを使用することで、人手不足の解消や災害時の業務継続など、多くのメリットが得られます。

この記事では、業務効率化に役立つツールについてポイントを絞って解説しています。その他にもツールの選び方や注意点なども紹介するため、業務効率化ツール導入の参考にしてください。

業務効率化ツール導入が重要視されるようになった背景

現代社会が直面している人手不足や働き方改革を背景に、業務の見直しや効率化の重要性が求められています。そのため、多くの企業で業務効率化ツールの導入が検討されるようになりました。ツールの導入により、リモートワークや在宅勤務などの多様な働き方にも期待が高まっています。また、以下のメリットが生産性の向上、業務の効率化へとつながります。

業務効率化ツールを利用するメリット

業務効率化ツールを利用した場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。以下の7つのメリットを解説します。

人手不足の解消につながる

ツール導入のメリットは人手不足の解消に役立てられることです。ツールの導入によってリソースが確保できるため、業務量や残業が多い人の負担を軽減できます。個人や部署単位で業務効率化ができれば、会社全体の人手不足の解消にもつながります。

多様な働き方に対応できる

業務効率化ツールを上手に活用すれば、リモートワークや在宅勤務などの多様な働き方にも対応できます。会議やミーティング、面接をテレビ電話やビジネスチャットで行うことで、新たな雇用機会を生み出すことも可能です。

共同編集などが可能になり業務が円滑にすすむ

業務効率化ツールを導入すれば情報共有が瞬時に行えるため、業務を円滑に進められます。ツール上で書類や資料などの共同編集も行えるほか、ファイルのアップロードやメール・チャットでのスムーズなやりとりも可能です。

定型業務にかかる工数を削減できる

ツールを導入するメリットは、定型業務の工数を削減できることです。定型業務とは、誰でも簡単にできるデータ集計やデータ入力などの単純な作業のことで、ツールの導入により、業務の自動化・圧縮が可能になります。

コスト削減が実現する

ツールの導入でコスト削減も可能です。例えば、ツール上で書類を作成・配布・保管を行えば、印刷や郵送コストを減らせます。また、在宅勤務やリモートワークを実施することで、交通費や光熱費などの負担も軽減できます。

タスクやプロジェクトの管理が簡単にできるようになる

ツールを活用することで、タスクやプロジェクト管理も簡単に行えます。ツール上でタスクの設定や進捗を確認できるため、スケジュール調整やトラブル発生時にも迅速に対応できます。タスク期限の設定は、タスク漏れ対策として効果的です。

災害時などにも業務を継続することができる

平常時からツールを活用して業務を行っていれば、災害時などで出社が難しい場合でも、平常時と変わらず業務が行えます。また、ネット環境やパソコンを用意することができれば、自宅やカフェなど場所を選ばずに業務ができます。

業務効率化ツールの種類と特徴

業務効率化ツールには、さまざまな種類や特徴があります。ここでは、一般的なツールの種類や特徴について紹介します。

コミュニケーションをとるためのツール

コミュニケーションツールの特徴は、ビジネスチャットやタスク管理、ファイルのアップロードなどが行えることです。取引先の担当者を特定のチャットルームに招待し、コミュニケーションをとることも可能です。また、報連相だけではなく、スタンプなどの気軽なやりとりも行えるため、部署やチーム内でのコミュニケーションも深まります。コミュニケーションツールの代表的なサービスとして、Slack や Chat Work、LINE WORKS、Backlog、V-CUBE、Wrike、Wow Talk、asana などが挙げられます。

ファイル共有、共同編集を可能にするツール

社内、取引先との安全なファイル共有を実現するオンラインストレージ機能のあるツールも存在します。クラウド上でファイルやデータ類を圧縮せずに保存できるため、必要なときにすぐに内容を確認できます。部下が作成した資料を上司が確認する場合でも、共同編集機能を使えばリアルタイムでのフィードバックも可能です。ファイル共有・共同編集が可能なツールには、Office 365(One Drive for Business)、Google Drive Enterprise、Dropbox Business、Dropbox、Google Drive、OneDrive、Qiita:Team、Fleekdrive、box などがあります。

データ収集・集計ができるツール(RPA)

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、データの収集・集計・入力などの単純作業を自動化させたいときに便利です。RPA とは、パソコンやサーバー内で従業員の代わりに働いてくれるロボットのことです。作業内容をロボットに一度だけ記憶させれば、ノーミスで作業をこなします。誤入力や入力漏れなどのヒューマンエラーの心配もいりません。RPA の代表的なツールとして、Win Actor、UiPath、Automation Anywhere、Robo-Pat、Blue Prism、NICE、 Robotic Automation、などが挙げられます。

ワークフローツールやペーパーレス化ツール

ワークフローやペーパーレス化ツールは、稟議書や法務申請などの社内決裁業務をスムーズに行えるオンラインサービスです。特に、稟議書は決裁者の不在や出張などで署名や押印をもらうまでに時間がかかってしまいます。これらのツールを活用すれば、クラウド上で署名や押印を行えるため、契約や決裁までの時間を短縮できます。このようなツールには、Adobe Acrobat Sign、DocuSign、Create! Webフロー、クラウドサイン、ジョブカンワークフロー、X-point Cloud、Findワークフロー、コラボフローなどがあります。

名刺管理が簡単にできるツール

名刺管理ツールは、スキャナーやスマホを使って名刺画像をデータ化し、ツールに読み込むだけで名刺を一括管理できます。名刺から会社名や氏名、所属部署、役職、連絡先などのデータを項目別の分類や、タグ付け、グループ分けも可能です。多言語対応ツールなら、外国語の名刺も日本語に翻訳でき、社内での名刺情報の共有もスムーズに行えます。例えば、Sansan、my Bridge、CAMCARD BUSINESS、アルテマブルー、ホットプロファイル、メイシー、名刺de商売繁盛などがあります。

プロジェクトやタスクなどの管理ツール

プロジェクト・タスク管理ツールは、プロジェクトやチームごとにタスクを可視化し、タスクや進捗状況をお互いに共有できるサービスです。共有ストレージやドキュメント管理が行えるツールもあります。タスクに担当者や期限を設定すれば、タスク漏れを防げます。管理者はメンバーの進捗状況を確認し、必要に応じた対応やサポートを迅速に行えます。主なものに Backlog、Team Hack、Trello、Wrike、Task world、Group Task、Asana、マンモスプロジェクトなどが挙げられます。

勤怠管理や労務管理、採用業務などをオンラインで行うツール

勤怠管理や労務管理、採用業務などをオンラインで行えるツールを活用すれば、人事・総務業務の工数を大幅に削減することも可能です。ほかにも、シフト管理や住所変更、扶養申請などの手続きもツール上で行えます。雇用契約書などの入社手続きに必要な情報の入力を従業員が行えるツールを導入すれば、採用担当者の負担軽減にもつなげられます。例えば、KINGOFTIME、ジョブカン勤怠管理、IEYASU、SmartHR、freee、ジョブカン採用管理、HRMOS採用、Job Suite CAREER などがあります。

オンライン会議をスムーズに行うためのツール

オンライン会議をスムーズに行うためのツールを活用することで、社内会議や取引先との打ち合わせなどの準備を最小限におさえられます。例えば、画面共有ができるツールなら、資料を事前に配布しなくても画面を見ながら説明することも可能です。事前にファイル共有しておけば、メールに添付して送る必要もありません。オンライン会議をスムーズに行うためのツールには、Microsoft Teams、V-CUBE、WebEx、Zoom、Skype for Business、Google Meet、Whereby、BIZMEE などがあります。

業務効率化ツールの選び方

数多くのツールの中から自社に合うツールを絞り込むのは大変です。業務効率化ツールを選ぶ際のポイントを5つ紹介します。

自社の課題をしっかり把握する

まずは、自社が抱えている課題を明確にすることが大切です。現状を把握するためにも、業務ごとに工数を洗い出します。次に、タスクを細分化してカテゴリー別に分け、優先順位をつけることで、自社の課題となるボトルネックを見つけましょう。

自社の課題に合ったツールを検討する

自社の課題を特定したら、課題を解決するためのツールを検討します。自社に合ったツールを選ぶためには、そのツールが本当に必要かどうかを見極めなければなりません。ツールを導入した場合のメリットやデメリットも考慮して決めましょう。

既に取り入れているツールとの相性を考慮する

既存のツールとの相性も確認しておく必要があります。外部サービスとの連携が可能か、データの移行はスムーズに行えるかなども検討してみてください。インストールが必要な場合は、パソコンの容量を消費して動作が重くならないかの確認も大切です。

法務などに確認し、自社で使用しても問題のないツールか確認する

場合によっては、個人情報の管理や社内の取り扱いルールなどの見直しも検討しなければならないため、法務などの部署との連携が必要不可欠です。自社で使用しても問題がないツールか検討した上で導入するようにしましょう。

セキュリティ面のチェックも必ず実施する

自社でアカウント管理ができない場合、運営会社のセキュリティ対策が万全でなければ、自社のセキュリティの安全性も危うくなるかもしれません。ツールの運営会社や利用するサーバー、データセンターなどのセキュリティ面のチェックは必ず実施しましょう。

業務効率化ツールを導入する際の注意点

業務効率化ツールを導入するにあたり、注意すべきことがあります。以下で解説する4点を参考にしてみてください。

まずは試しで導入

自社に合うツールだと感じても、実際に使用してみないことにはそのツールの良さを知ることはできません。そのため、試しで導入して小さくテストすることが大切です。操作がしやすいかどうかも忘れずに確認しましょう。

改善や見直しも必要

ツールの導入は、業務効率化を保証するものではありません。積極的に改善や見直しを行い、PDCA サイクルを回すことが大切です。ツールを使用した現場の感想や、問題点などをもとに改善や見直しを続けていく必要があります。

運用の徹底を促す

ツール導入で業務効率化するためには、運用の徹底を促すことも重要なポイントの1つです。現場で使用されなければ、ツールを導入した意味がありません。運用を徹底させるためにも、社内説明会や研修を通して、ツールの利便性を理解してもらいましょう。

セキュリティを重視する

繰り返しになりますが、ツールを導入する上でセキュリティ対策は欠かせません。常に、企業は情報漏えいや不正アクセス、ウイルス感染などのリスクにさらされています。導入コストが割高でも、安全性が担保されているツールを導入しましょう。

その他の業務効率化をする方法

自社に合ったツールがなかった場合、ほかにどのような方法があるのでしょうか。以下の2つの方法について説明します。

業務効率化ツールを自作する

オーダーメイドや自作ツールを活用することで、自社の課題解決に必要な機能を搭載し、既存システムと連携しやすいツールを作る方法です。ただし自社に開発リソースやノウハウがないなどのケースもあります。

業務を外部委託する

業務を外部委託する方法もあります。データ入力や書類作成などの定型業務を外部委託すれば、従業員はコア業務に集中できます。知識や経験を持つ人材に業務を依頼することで、自社の実績として積み上げることも可能です。

まとめ

人手不足や働き方改革などを背景に、企業には業務の見直しや効率化が求められています。業務効率化ツールを導入することで、自社の課題や改善点の解消も可能です。

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