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業務を効率化する方法【12選】メリット・進める手順・留意すべき点も解説

業務効率化とは業務の見直し、課題や問題点を改善することによって生産性を向上させることを指します。業務の効率化を進めることで、自社のコスト削減や利益率アップにつなげることも可能です。

この記事では、自社でも業務効率化を実施したいと考える人向けに、業務効率化を行うための12の方法について紹介します。また、業務効率化のメリットや手順、実施時に留意すべき点についても解説しているため、業務効率化に役立ててください。

業務効率化とは?

業務効率化とは、業務の見直しや改善によって生産性を高めることです。具体的には、業務上の「ムリ・ムダ・ムラ」をなくすことが重要とされています。ムリ・ムダ・ムラとは、例えばスケジュールや仕事量にムリがある、時間やコストをムダにしている、時期や従業員によって仕事量にムラがあることなどが挙げられます。

つまり、業務やタスクごとにムリ・ムダ・ムラがないかを見直し、改善することで業務を効率化できます。そのためには、ムリ・ムダ・ムラの考え方を社内に浸透させる必要があります。

業務を効率化する12の方法

ムリ・ムダ・ムラをなくし、業務を効率化するためには何から手をつければよいのでしょうか。以下の12の方法について解説します。

ムダ・不必要な業務をなくす

業務の効率化を行うには、ムダ・不必要な業務をなくすことが大切です。例えば、時間を浪費するだけの会議が良い例です。会議の代わりに報連相やフィードバックをしやすい環境を整備することで不要な会議をなくせます。

定型業務を自動化する

データの集計や入力などの定型業務は、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツールなどを導入することで自動化が可能です。RPA は1度記憶した作業を間違えることがないため、ヒューマンエラーの発生をおさえてくれます。

業務に優先順位をつける

業務ごとに優先順位をつけることも重要なポイントです。優先順位をつけることで、やるべきタスクが一目瞭然になります。何から始めればよいのか分からないと悩まずに済むため、効率良くタスクを片付けられるようになるのです。

業務マニュアル・フローチャートを作る

業務マニュアルやフローチャートを作ることで、チーム単位での業務効率化につなげられます。業務マニュアルは従業員に業務を深く理解させる、引継ぎを行う際に便利です。フローチャートは仕事が滞っている箇所を見つけやすくなります。

データベースを構築する

データベースの構築も、業務効率化に効果的な方法です。例えば、クレームや意見を集計・分析すれば、商品の改善点を見つけやすくなります。また、リピーター数や人気の商品などのデータを、自社の強みとして営業にも生かせます。

Web 会議システムを活用する

Web 会議システムは、社内会議や取引先との打ち合わせなどの準備にかかる時間や労力を減らすことができます。Web 会議システムを活用すれば、急な外出や出張などで社外にいる従業員とのオンライン会議もスムーズに行えます。

情報共有・タスク管理システムを活用する

情報共有やタスク管理が行えるツールを利用すれば、部下やチームスタッフの進捗状況をひと目で把握できます。お互いに情報共有し合い、タスクの可視化を行うことで、業務が滞っている人のサポートもしやすくなります。

テンプレートを作成・統一する

テンプレートを作成・統一することで、資料や文書をゼロから作る必要がなくなるため、作成スピードを一気に向上させることも可能です。また、異なるテンプレートの使用によって内容の伝わり方が変わるといったリスクも回避できます。

整理整頓を行う

整理整頓を行うことも業務効率化につながります。パソコン画面のアイコンや書類、資料をカテゴリー分けする、不要な書類・ファイルを廃棄する勇気を持つことも大切です。整理整頓すれば、必要な書類やファイルを探す時間も省けます。

適度に休憩を挟む

適度な休憩によって集中力が高まり、アイデアも生まれやすくなります。長時間、仕事を続ければミスが増える、体調を崩すこともあります。業務がはかどらないと感じたら、簡単なストレッチをする、外の空気を吸いに行くなどの小休止を入れてみてください。

人員配置を再検討する

人材を最大限に生かせる人員配置を行うことも重要なポイントです。従業員は自分の強みを生かした業務で成果を上げ、会社は従業員の貢献によって生産性の向上を目指せます。従業員の強みや得意分野が活かせる人員配置を再検討しましょう。

アウトソーシングをする

アウトソーシングをすることで、社内の人材を必要な業務に集中させられます。アウトソーシングではデータ入力・資料作成などの事務全般や、状況に応じた対応が必要なコールセンターやヘルプデスクなどの業務も依頼できます。

業務効率化を行う6つのメリット

業務効率化を行うことで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。企業が得られる6つのメリットについて紹介します。

コストを削減できる

メリットの1つは人件費などのコストを削減できることです。ムリ・ムダを減らすことで、必要な仕事を効率良く行えるようになります。残業が多い人は残業時間が減り、もともと残業していない人は空いた時間を有効活用できます。

生産性向上により利益増大が図れる

会社全体の生産性が向上し、利益の増大も目指せます。個人レベルの業務効率化は時間短縮や業務の圧縮が些細なものだとしても、会社全体で見れば大きな成果として表れます。利益が増えれば設備や成長分野への投資も可能です。

従業員の満足度・モチベーションが上がる

業務効率化により、従業員の仕事への満足度やモチベーションが上がりやすくなります。また、利益を従業員の給与やボーナス、福利厚生などに還元することで、従業員は会社への信頼を高め、より愛着を持つようになるでしょう。

従業員の定着率アップ・新規人材獲得に繋がる

従業員の満足度が上がれば離職する人が減り、会社の定着率もアップします。定着率の高さをアピールすることで、自社のイメージアップも図れるでしょう。より多くの人材が集まりやすくなるため、優秀な人材の新規獲得にもつながります。

クリエイティブな業務に時間を有効活用できる

ムダな業務をカットする、定型業務を自動化することで、思考力を伴うクリエイティブな業務に十分な時間を活用できます。例えば、新商品・サービスの開発や新規事業などに直結するアイデアも生まれやすくなるかもしれません。

働き方改革を推進できる

業務効率化を行うことで、政府主導の働き方改革の推進にも協力できます。働き方改革は企業の規模に関わらず、関心度が高い取り組みです。業務の効率化で成果を上げられれば、一歩先を進む企業として注目を集めることもあるでしょう。

業務効率化を進める手順

  1. 現状を把握する
  2. 目標や計画の策定
  3. 実施
  4. 評価・課題を検討

まずは、効率化したい業務や課題をすべて洗い出し、現状を把握します。タスクを付せんに書けば、カテゴリー分けや優先順位付けがしやすくなります。次に、課題を解決するための KPI(重要業績評価指標)・目標値の設定や、効率化を進めるための具体的な計画を立てましょう。各部署に落とし込んだら、計画通りに作業を実施してください。

実施後、KPI や目標値の達成度、計画の到達度などを評価します。新たな課題を見つけたら、1に戻り、1~4のプロセスを継続して行います。

ワークフローシステムの導入を検討する

書類申請から承認業務などの領域で業務の効率化を行うなら、ワークフローシステムの導入も有効な手段です。ワークフローシステムとは、業務の一連の流れを把握するための図式を作成できるツールです。その図式を見れば、誰が書類を作成し、誰の決済や承認が必要なのか、どこで滞っているのかが一目瞭然です。

ワークフローを上手に活用し、プロセスを省けるところがないか、マニュアルやテンプレートなどの作成で簡略化できるタスクはないかなども見直せます。ワークフローシステムを活用するメリットは、業務のプロセスを可視化することで業務の効率化を図れることです。決済や承認までの時間を短縮するなら、ワークフローシステムの導入を検討してみてください。

業務効率化を行う際の注意点

業務効率化を行う場合、注意すべきことがあります。以下の注意点を参考に、業務効率化を進めてみてください。

必要・不必要な業務を正しく見極める

効率化を求めすぎるあまり、ムダだと切り捨ててしまった業務の中には、会社にとって必要な業務がある可能性があります。

例えば、カスタマーサポートを外注した場合、顧客からの意見やクレームを知るまでにタイムラグが発生し、商品やサービスの改善、新商品の開発などが遅れるケースも少なくありません。長期的な視野も含めて、必要・不必要な業務を正しく見極めるようにしましょう。

一度に複数の施策を実行しない

業務効率化で失敗しないためには、一度に複数の施策を実行しないことです。一度に多くを実行しようとすれば従業員への負担が増し、協力を得られにくくなり、計画自体が破綻してしまうかもしれません。会社への信頼を失う可能性もあるため注意しましょう。

現場が使いやすいツール・システムを導入する

ツールやシステムを導入する際は、現場の従業員が使いやすいものを選びましょう。ツールやシステムを使用するのは現場の従業員です。現場の声を無視して会社の都合だけで導入すれば、結果的に現場で使われない、使ってみたものの非効率になるなどの問題が発生する可能性があります。

ミスを報告しやすい環境をつくる

業務効率化を行う際、ミスが起きたらどのように対応するか、どうやって今後に活かすのか、などの対策を議論することも大切です。そのためには、些細なミスも見逃さず、ミスを報告しやすい環境を作る必要があります。

効果が出ない場合は見直し・手法の再検討をする

業務効率化を計画通りに進めても、思うような効果が出ない、非効率になった、などの問題が発生するケースも少なくありません。まずは、現場の声を吸い上げ、原因を究明します。その上で、見直しや手法の再検討を行いましょう。

まとめ

業務効率化で大切なポイントは「ムリ・ムダ・ムラ」をなくすことです。自社の課題に合ったツールを上手に活用すれば、業務の効率化を進めやすくなります。

Provisioning Flow は、Microsoft Teams や、Office 365 のメーリングリストなどの払い出しを、ワークフローを介して自動化する SaaS 型ツールです。Microsoft Azure や Office 365 の急な仕様変更や機能追加にも、SBテクノロジーが対応しているほか、独自のフローエンジンを搭載しているため、日本企業ならではの複雑な承認プロセスにも対応可能です。
申請画面や承認画面の UI(ユーザーインターフェース)は、Office 365 の SharePoint Online から提供されています。ぜひ業務効率化を進める上で活用してみてください。

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