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社内ポータルサイトとは?主な機能やメリット、活用するためのポイントを解説

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社内ポータルサイトとは、社内の情報共有をサポートするための「入り口」となるサイトです。この記事では、社内ポータルサイトの機能やメリットとともに、活用するためのポイントから運用に失敗する理由まで、わかりやすく解説します。社内でのスムーズな情報共有に、ぜひ役立ててください。

社内ポータルサイトとは

ポータルとは「入り口」を意味します。社内ポータルサイトは、自社が保有する情報にアクセスするための入り口であり、社内でのみ利用するサイトです。「社内ポータル」とも呼ばれ、スケジュール管理やレポートといった機能を持っており、社内での情報の連携や共有を円滑にする役割を果たします。

ポータルサイトとの違い

一般的なポータルサイトには、Google や Yahoo! など誰でも利用できる検索エンジンがあげられます。一般的なポータルサイトは誰でもアクセス可能ですが、社内ポータルサイトは誰でも利用できるわけではなく、対象者を社内に限定していることが大きな違いです。

社内ポータルサイトが必要とされる背景

近年、多くの企業が社内ポータルサイトを導入している背景に、企業が取り扱う情報量の増加やリモートワークの一般化が挙げられます。
企業内には、顧客データ、取引履歴、人事や財務の情報、契約文書、技術資料など、多様な情報が存在します。これらを各担当部署がバラバラに保持していると、社内で情報の共有や連携ができず、ビジネス上の機会を逃すリスクが高まります。
そこで、情報管理を一元化し、社内共有をスムーズに行えるように、社内ポータルサイトが求められています。
また、コロナ禍でのリモートワークの普及も大きな要因です。リモートワークが増えると、社外から社内の情報へアクセスする機会が増えます。その際に、社内ポータルは仮想的なオフィス空間としての役割を担います。
社内ポータルを用いることで、社員はどこからでも必要な情報にアクセスが可能となり、情報共有や社内交流を活性化させ、組織のパフォーマンス最大化に貢献することが期待されます。

社内ポータルサイトと類似サービスとの違い

社内 SNS

SNS を社内向けのサービスとして活用するサービスです。コミュニケーションに主軸を置いており、社内の人同士の気軽なやり取りを促します。自社内でのみ運用する X(旧 Twitter)、LINE、Facebook といったイメージです。

グループウェア

業務のスケジュールやタスクなどの情報を共有するサービスです。情報を共有するだけでなく、業務の効率化を目的として活用されるケースが多いです。スケジュール管理や Web 会議、ファイル共有といった機能が搭載されています。

社内掲示板

社内で利用できるインターネット上の掲示板です。ジャンルごとにスレッドがわかれており、社内の人なら誰でも書き込めます。ただし、近年では利用している企業は少なくなっています。

社内ポータルサイトは、このように別々に存在していた類似サービスの機能を一括管理することが可能です。

社内ポータルサイトのさまざまな機能

社内ポータルサイトではコミュニケーションやスケジュール管理が可能になります。ここでは、社内ポータルサイトにある7つの機能について解説します。

ワークフローの申請機能

一定のルールに沿って処理するワークフローは、社内ポータルサイト上で対応できます。たとえば、交通費の精算や各種申請といった手続きは、ポータルサイトのシステム上で完結させられます。

コミュニケーションツール機能

チャット形式で会話ができるため、SNS のような感覚でコミュニケーションが取れます。社員同士がコメントしあい、些細なことでも気軽に情報共有できます。

スケジュール管理機能

カレンダー形式でスケジュールを管理できます。会議の日時を登録したり、個人のタスクの期日をメモしたりすることも可能です。スケジュールを共有すれば、部署やチーム内での日程調整もしやすくなります。

レポート機能

社内ポータルに蓄積したデータをもとに、自動でグラフを作成できます。データを簡単にまとめられるので、日報や報告書にも活用できます。トラブルが発生しても、レポート機能を活用すればスムーズな対応が可能です。

プロジェクト管理機能

プロジェクトの担当者や進捗状況をひと目で確認可能です。プロジェクトの状況を可視化できるため、部署やチーム全体での状況共有がしやすくなります。関係する業務に携わっている人同士で、より綿密な連携ができるようになります。

掲示板機能

社内ポータルサイトの掲示板を活用すれば、「お知らせ」として社内に周知したい情報をオンラインで届けられます。また、わざわざ時間や場所をとってやり取りするほどではない話題についても、掲示板なら簡単に議論できます。

勤怠管理機能

社員にオンラインで出退勤の状況を登録させることも可能です。残業や有給休暇の申請も社内ポータルサイト上で行えます。登録された情報は自動で集計されるため、担当者の負担も大幅に軽減できます。

社内ポータルサイトの7つのメリット

社内ポータルサイトには情報の一元化や業務効率化といったメリットがあります。ここでは、7つのメリットについて解説します。

リモートワークの推進

社内ポータルサイトにアクセスすれば、社内の情報をいつでもどこからでも簡単に確認できます。電話やメールで連絡を取り合う必要がなくなるので、リモートワークが一般化された現在においてもスムーズに情報共有が行えます。リモートワークではコミュニケーション不足が起こりやすいですが、社内ポータルサイトを活用すれば、その問題も解消が可能です。

情報を一元管理できる

担当者ごとに情報が分散していると、必要な情報を探すのに手間がかかります。しかし、社内のデータを社内ポータルサイトに集約すれば、情報の一元管理ができます。一カ所に情報を集約することで、アクセスする手順がシンプルになり、わかりやすくなるだけでなく、対応漏れや二重対応の防止にもつながります。

情報の周知が迅速にできる

社員全員に周知したい情報を、社内ポータルサイトの掲示板機能で共有すれば、伝達が迅速になるというメリットがあります。内容を一度書き込むだけで、すべての人へ共有できるので、社員数が多くても周知徹底が実現できます。掲示板には他の社員も書き込めるので、意見交換の場としても活用できます。

業務効率が上がる

社内ポータルサイトの活用により情報共有がしやすくなれば、不要な会議やメール送信の手間を削減できます。対応すべき業務が減った分、より生産的な業務に対して労力を割くことも可能です。その結果、業務効率が上がり、社員が自社の成長に寄与しやすくなることも、社内ポータルサイトのメリットのひとつです。

社内からの問い合わせ対応が減る

社内からよく寄せられる質問を Q&A 方式でまとめておけば、担当部署に対する問い合わせ対応の手間が減らせます。たとえば、福利厚生に関する情報について社内ポータルサイト上でまとめておけば、人事部や総務部へ問い合わせることがなくなります。社員は自分の疑問に該当する箇所を確認するだけで済むようになります。

他部署への依頼がスムーズにできる

コミュニケーションツール機能を利用すれば、他部署とのコミュニケーションも格段にしやすくなるというメリットもあります。業務上の依頼も簡単に行えるようになり、形式的なやり取りを削減できます。部署間での調整や確認などもツールを通したオンラインでのやり取りに切り替えれば、効率化して生産性も向上させられるでしょう。

ペーパーレス化を進めやすい

これまで紙でやり取りしていた情報を社内ポータルサイトで共有すれば、ペーパーレス化も促進できます。紙を使用する機会が減れば、紙にかかっていたコストの削減にもつながります。

社内ポータルサイトが失敗する理由

社内ポータルサイトを構築しても、利用者がなかなか増えず失敗するケースもあります。ここでは、その理由について解説します。

情報が見つからない

社内ポータルサイトの使い方が社員にとってわかりにくければ、運用をしても結局利用されずに終わってしまいます。特に、求めている情報がスムーズに見つけられなければ、かえってサイト内を探し回る手間がかかります。利用しても問題を解決できないというイメージがつけば、社内ポータルサイトが利用される頻度は減ってしまいます。

情報が最新ではない

記載されている情報が古いと、利用しても疑問を解消できません。たとえば、掲示板に書かれている内容が更新されていない、ワークフローが古いままになっているといった状態では、社員にとってチェックする意味がなくなります。その結果、アクセスする必要性を感じてもらえなくなり、社内ポータルサイトを利用する人は少なくなります。

テンプレートがない

情報を共有したいと思っても、どのように投稿すればよいかわからず、躊躇してしまうケースもあります。気軽に情報共有できる環境にするには、テンプレートを用意して投稿の仕方を示す必要があります。

社内ポータルサイトの作り方

社内ポータルサイトの構築方法は3つあります。それぞれ解説します。

無料ツールを利用する

Google サイトや、WordPress を使えば無料で社内ポータルを構築することができます。特に Google サイトは、Web 制作の知識が特別になくても編集可能です。ただし、運用にあたってはサーバー代などの費用が別途かかります。

パッケージサービスを利用する

社内ポータルを作成できるパッケージサービスを利用してサイトを構築することができます。Web の知識がなくても直感的な操作でポータルサイトを作成することが可能で、無料ツールよりも搭載されている機能が豊富です。デザイン性にも優れているため、さまざまなカスタマイズができます。また、分からないことや不明な点があった場合でも、ベンダーサポートを受けられるため安心です。月額もしくは年額の費用がかかりますが、独自に開発するよりも導入が容易で、費用の計画が立てやすいというメリットもあります。

独自に開発する

外部の開発会社に委託して自社独自の社内ポータルサイトを構築する方法です。カスタム性が最も高く、自社独自のデザインや機能を自由に構築することができます。一度構築が完了すれば、月額の費用を抑えられるメリットがありますが、新たな機能やコンテンツを追加する場合は、更なる開発費用がかかるのが一般的です。

社内ポータルサイトを活用するための4つのポイント

社内ポータルサイトを活用するためのポイントは4つあります。実際に運用をはじめる際の参考にしてください。

社内ポータルサイトは1つにまとめる

利便性を高めるには、情報を集約して一元管理する必要があります。規模が大きい企業では複数の社内ポータルが存在するケースもありますが、情報はまとめて1つにすることが大切です。実際に使用する社員の利便性を考慮し、すべての情報を一括して確認できるようにしましょう。

わかりやすいデザインにする

社員が積極的に社内ポータルサイトを利用するためには、デザインのわかりやすさが重要になります。直感的にどこに何があるかわかるデザインにし、簡単に操作できるようにしてください。企業理念やイメージも意識しつつ、自社の業務にとって最適なデザインを取り入れることが大切です。

セキュリティ対策を万全にする

社内ポータルサイトには自社の重要な情報が集約されるため、セキュリティ対策を万全にする必要があります。たとえば、アクセス制限やファイルの閲覧制限などの機能を活用し、情報を必要とする社員だけが閲覧できるように設定しましょう。情報を安全に共有し、情報漏えいを防ぐ対策を確実に行ってください。

常に最新情報に更新する

社内での利用を促進するには、最新情報に更新することが大切です。アクセスすれば疑問点を解消できる内容にしておき、社員が社内ポータルサイトを業務に役立てられるようにしましょう。

社内ポータルサイトを作成するなら SharePoint Online がおすすめ

実際に社内ポータルサイトを作成するには、Microsoft 365 が提供している「SharePoint Online」がおすすめです。ファイルや情報を共有できる多彩な機能が備わっており、自社に最適な社内ポータルサイトを作成できます。Microsoft 365 の他のツールと連携すれば、社内ポータルサイトの機能をさらに充実させることも可能です。

チームサイト機能を利用すると、部署やチームごとのポータルサイトも作成できます。SharePoint モバイルアプリを使い、デバイスを選ばず簡単にアクセスできるのも特徴です。

まとめ

社内ポータルサイトを活用すれば、社内での情報共有がスムーズになります。スケジュール管理やレポート機能などを上手に活用することで、業務の効率化やコミュニケーションの向上も期待できるでしょう。 SBテクノロジーが提供する SaaS 型の社内ポータルが容易に作成できるサービス「OnePortal Modern」は SharePoint Online の運用をより便利に活用するサービスです。情報共有を促すさまざまな機能を提供しているため、社内ポータルサイトの運用を成功へと導きます。 簡単な操作だけでサイトテンプレートを適用したサイトの払い出しができるうえに、Microsoft 社のアップデートの影響を受けずにポータルサイトを運用できます。自社の社内ポータルサイトの構築をご検討中の方は、ぜひご利用ください。

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