SBTのスベテ

PowerPoint で伝わりやすいグラフを作る

岸 啓介

岸 啓介

SBT シニアコーポレートアーティストの岸です。ブログの記事そのものの話ではないのですが、「SBT のスベテ」では、執筆者の名前をクリックすると、その人の書いた記事一覧が表示されるようになっています。私の記事一覧もこちらから見ることができますので、お時間のあるかたはぜひ通してお読みください。

自分で過去の記事一覧を見ていたところ、グラフを扱った記事がないということに気づきました。グラフは Excel で作るものというイメージがありますが、PowerPoint 側でもグラフ作成の様々な機能が揃っていますし、プレゼンテーション資料でグラフを扱う場面も多くあることでしょう。

ということで前置きが長くなりましたが、今回は PowerPoint で伝わりやすいグラフを作ってみたいと思います。



初期設定の棒グラフ

シンプルな例として、ここでは SBT グループの社員数を表した棒グラフを題材にします。 「挿入タブ」にある「グラフ」をクリックするとグラフの挿入ウィンドウが開くので、「縦棒>集合縦棒」を選択します。数値やタイトルを入力して棒の色をちょっと変えただけの、ほぼ素のままの状態が以下のグラフです。


初期設定の棒グラフ


これでも社員数の変遷は分かるものの、具体的な数値は左側の目盛を元に読み解かなくてはいけませんし、目盛の数字が小さいため読みにくかったり、項目が1つなので凡例は必要なかったりと、色々変更したい箇所が目につきます。


クイックレイアウトを使ってみる

ここから全て手動で編集してもよいのですが、プリセットを提示してくれる「クイックレイアウト」を使ってみましょう。グラフを選択した状態で「グラフツール>デザイン」タブの「クリックレイアウト」を選ぶと、いくつかのデザインが出てきます。今回は棒の上に数値があるタイプにしたいので、「レイアウト 2」を選んでみました。

クイックレイアウトを使ってみる


数値・テキストの編集

次に、余分な情報を削除し、数字の大きさも編集します。グラフをクリックするとグラフ要素を追加・削除することができますので、ここで「凡例」のチェックを外して凡例を非表示にします。また、あわせてグラフタイトルも非表示にしました。タイトルは必要な要素ではあるのですが、別オブジェクトで作成したほうが自由にデザインができますし、
また例えば、複数スライドでのグラフタイトルの位置をそろえる場合なども別オブジェクトの方が微調整がしやすくなります。

次に棒グラフの数値(データラベル)を大きくします。一度クリックすると全てのデータラベルのプロパティが編集できますが、もう一度クリックするとそのデータラベルだけが編集できるので、最新の数値だけ大きくすると見やすくなります。

数値・テキストの編集1
数値・テキストの編集2

その次に横軸の数値 (15/3、16/3 … ) の文字サイズを大きくしたいのですが、単純に文字サイズを大きくすると、グラブ下部との間隔も大きくなってしまいます。そんな時は、横軸を選択した状態で「軸の書式設定>軸のオプション」にある「ラベル」内の「軸からの距離」の数値を小さくしましょう。0よりもさらに近づけたい場合は、「書式」タブの「行間」にある「行間のオプション」で、行間を「倍数」に設定し、間隔を1.0以下にすると調整できます。

数値・テキストの編集3

ここまで編集したグラフがこちらです。一番最初のものよりはかなり見やすくなりました。

数値・テキストの編集4

グラフの仕上げ

最新の数値だけ文字サイズを大きくしたのと同様に棒グラフの色も、その他の年度を薄くしてみました。
また、グラフに単位表記がないので、最新の数値の後ろにグラフとは別のオブジェクトで「人」を追加しましょう。さらに、3桁区切りのカンマも付けています。

そしてグラフ上部に別オブジェクトでグラフタイトルを付ければ、グラフの完成です。

グラフの仕上げ1

メッセージを伝えるためのグラフ

資料素材のグラフとしては完成なのですが、「どれだけ社員が増加したか」と、「どのような目的でその施策をおこなっているか」を追記しました。グラフを見ればわかると言えばそれまでなのですが、改めて明確に示しておくことは見る側にとっての分かりやすさという面でとても大切な事です。

メッセージを伝えるためのグラフ


まとめ

グラフは数値や情報を示すためのものですが、そもそもグラフを作るというのは「何かを伝える」ための手段である場合がほとんどです。「このような文脈でグラフを用意しました」というメッセージを付け加えると、「事実はこうです」とだけ提示するより、意図が伝わりやすい資料になるでしょう。

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