SBTのスベテ

サイバートラストが製造業における IoT 機器の長期使用を実現! 「EM+PLS」本格始動

椎名 美保

サイバートラストの伊東 達雄 執行役員 副社長

今回は SBT グループの IoT 戦略についてお届けします!
SBT の子会社であるサイバートラストは、IoT 事業に関する記者発表会を、7月9日(火)赤坂インターシティコンファレンス AIR(東京都港区)で行いました。
発表会では、製造業における IoT 機器の長期使用を実現する新サービス「EM+PLS(イーエムプラス)」の提供開始と、東芝デバイス&ストレージとの事業提携が発表されました。
東芝デバイス&ストレージからは、事業提携における役割の説明と、実際のサービスをイメージした「IoT 機器の真贋判定デモ」が行われました。


半導体設計・製造から廃棄・リユースまで、IoT 器の長期利用を統合支援

今回の記者発表会には、サイバートラストの伊東 達雄 執行役員 副社長が登壇しました。
伊東副社長は、「サイバートラストの IoT 事業戦略」として、製造業向け IoT 用 Linux の長期利用支援サービスを提供することを発表しました。


CTJ 伊東副社長
新サービスについて語る伊東副社長

はじめに、製造業における IoT の現状を取り巻く課題として「製品の長期間のメンテナンスが必要となってくること」「さまざまな方面で国際協調によるサイバーセキュリティ対策が重要視されていること」「製造業のモノづくりが変化し、すべてを自社で開発するのが困難となっていること」の3点を挙げました。


モノづくりで見えてきた課題

次に、それらの課題を解決し、IoT 機器の長期間かつ継続的な提供を支援するため、「長期利用できる IoT 用 Linux」、「本物性を担保するトラストサービス」、「コンプライアンスツールの拡充」を統合的なソリューションとして提供することについて述べました。
「我々は製造業における課題を解決する「EM+PLS」の提供を開始します。「EM+PLS」は EMbedded + Product Lifecycle Service の略称です。IoT 用 Linux と製品の長期利用を支援するサービスです。ライフサイクルを通したデバイスの信頼性の担保と、継続的開発が可能な IoT 開発環境を実現し、製品の長期利用を支援します」(伊東副社長)


EM+PUS

伊東副社長はプレゼンテーションの最後に、「我々は製造業の皆さまの開発の効率化を行い、製品の信頼性を向上させるために「EM+PLS」をパートナーの力を借りて、随時拡張していきたいと考えています。そして製造業のサプライチェーンを「トラストチェーン」に進化させることに貢献していきたいと考えています」と、パートナーと連携してサービスを成長させていく意気込みを語りました。

続いて、現時点でのパートナー16社の中から代表で、東芝デバイス&ストレージより、「本物性を担保するトラストサービス」における事業提携についての説明が行われました。
登壇したシステムデバイス事業部 事業部長の松井俊也氏は、同社のデバイス設計や実装における豊富な知見について、「サイバーフィジカルシステム(CPS)社会の実現に向けて、フィジカル空間のセンシング、データ処理、制御を担うさまざまなエッジデバイスを展開しています。例えば、センシング分野では車載 ADAS(Advanced Driver Assistance System:先進運転支援システム)向け製品、データ処理分野ではマイコンやカスタム IC、制御分野ではモーターコントロールドライバなど、多岐にわたる製品を提供してきました」と、具体的な取り組みについて紹介しました。
次に、今回の提携における役割について「今後、当社のマイコンを活用したトラストアンカー(電子認証における信頼の起点)やルートオブトラスト(固有鍵)を半導体設計・製造段階で埋め込みます。さらに、IoT デバイスの製造から廃棄に至るまでサイバートラストの「セキュア IoT プラットフォーム」を使って管理することで、車載・産業・民生機器の信頼性を担保するソリューションを提供してまいりたいと考えています」と説明しました。

東芝デバイス&ストレージ システムデバイス事業部 事業部長の松井俊也氏
東芝デバイス&ストレージ システムデバイス事業部 事業部長の松井俊也氏

不正な IoT 機器を見分け、即座に使用停止に
製品のライフサイクルをクラウドサービス上で運用管理するデモを実施


デモの様子
デモの様子

続けて両社が提供する「本物性を担保するトラストサービス」のデモが行われました。このデモには SBT の提供する『IoT Core Connect』(以下、ICC)が採用されています。セキュアマイコンを搭載したモバイルバッテリーを子機として、親機となるバッテリーステーションに接続し、その親機が IoT 機器の状態を BI ツールによって表示するクラウドサービスと接続することで真贋判定を行うというものです。
子機の半導体に埋め込まれたトラストアンカーの情報はクラウドサービス(ICC)に管理され、バッテリーステーションのファームウェアアップデートの仕組みを利用して、親機に配布されます。親機には電子証明書と鍵束を事前にインストールしてあり、クラウドサービスとの通信は認証によって安全性が担保されています。
この仕組みでは IoT 機器の追加や廃棄時に情報をメンテナンスすることで、真贋判定のリストを随時アップデートすることが可能となります。またすべての IoT 機器の状態はクラウドサービス上で管理され、遠隔でも確認・操作することができます。

東芝マイコンXサイバートラスト トラストサービスのデモ概要

デモでは正規・非正規の2つのバッテリーを用意し、それぞれを親機に接続すると、真贋が判定され、非正規のものは使用できなくなります。
次に、クラウドサービスからトラストサービス側に廃棄の申請を行いました。すると、親機の真贋リスト情報がアップデートされ、それまで正規品として使用可能だった機器を廃棄扱いとして、接続できない状態にすることができました。


デモの環境
デモの環境。 IoT 機器の状態を管理するクラウドサービスと親機が通信を行い、子機の状況により真贋を判断する。一連の状態はクラウドサービスで遠隔地から確認できる仕組みになっている。

最後に、今後の展開についてサイバートラストの伊東副社長は「長期利用できる IoT 用 Linux」として「EM Linux」の試用版の無償提供を同日から開始することを発表。「EM+PLS」については、パートナーや企業ユーザーに対して使用感などのフィールドテストを行ったうえで、今年秋のサービス提供開始を目指すことを宣言しました。
さらに、「2020年以降はグローバル展開を視野に、機能拡張を含めた段階的なアップグレードを実施するとともに、各パートナーとの連携を強化していく予定」とサービス成長のロードマップを語り、発表会を締めくくりました。

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