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ケーススタディ トップページでの離脱を減らすためのSBTの取り組み

こんにちは、SBテクノロジー (以下、SBT) セールスコンサルティングチームです。

Web サイトの担当者であれば、自社サイトへの訪問者を増やして、できるだけサイト内を遷移してほしいとお考えだと思います。ましてや EC サイトの場合は、より切実な問題として、トップページでの離脱防止、商品ページへの到達が大きな課題になると思われます。実際に SBT には同様のご相談をいただくケースが多々あります。

今回は SBT の Web コンサルティング力が EC サイトでの施策に役立ったケースをお伝えします。

  • 製品名は、2022年2月時点の情報です。

ケーススタディ・プロフィール

今回のケーススタディのお客様は某 EC サイト運営会社様(以下、A 社)です。

某 EC サイトは自社メディアをはじめ幅広いメディアからユーザーの流入促進を行い、EC サイトとしての地位を確立しています。

そんなEC サイトを運営するA 社は、どのような目標を掲げ、何を解決するためにSBT に依頼したのでしょうか。

目指すゴールと課題

A 社では、EC サイト掲載商品の効果的な訴求と、商品詳細ページへの遷移・商品購入を促進し、売上アップを目指しています。

しかし、トップページでの離脱や商品ページへの到達率などに課題を抱えていました。また、商品ページからトップページに遷移した後で離脱するというユーザーの行動を減らしたいと考えていました。

課題1 トップページからの離脱が多い

自社メディアなどからの流入を促進しても、トップページで離脱してしまっては CV、そして売上には結びつきません。その理由を解析し、解決への仮説を立てることが必要でした。

課題2 商品ページへの到達率が低い

トップページでの離脱が多いためか、商品ページ、商品詳細ページへの到達率に課題がありました。トップページでの離脱を防ぐと同時に、商品ぺージへの遷移を促す取り組みを試す必要がありました。

課題1、課題2ともに、トップページからの離脱、商品ページに到達しないという状況であったため、いままで担当者が取り組んできた A/B テストや、レコメンド商品が適切であったかを見直す必要に迫られていたのです。

プロジェクトが立ち上がるまで

A 社では、いままでも A/B テストやレコメンデーションに取り組んでいました。しかし、その表示エリアやレコメンド商品の選択、レコメンデーションロジックは担当者の経験や感覚によるもので、データに基づいた施策とはいえない部分が残されていました。

その一方で A 社では、今後取り組まなければならない施策要望をリストアップしており、そのリストを実行していくことで課題解決につながる可能性もありました。

その中から今回は、訪問者が一番多いトップページでのレコメンデーション施策を行うことになりました。施策の実行にあたり、第三者の視点からの提案・アドバイスと、A/B テストやレコメンデーションロジックへの新たなアプローチを行う必要から、SBT にお声がけいただきました。

SBT の提案

EC サイトの課題を解決するために SBT が提案したのは、すでにご導入いただいている Adobe Target の活用と、課題解決のためのコンサルティング「SIGNAL」の導入でした。

SBT は Adobe Target を利用して、EC サイトトップページ訪問者に対して、商品購入促進のためのレコメンド商品を表示するにあたり、2つの表示エリアとレコメンデーションロジック2パターンをかけ合わせ、計4パターンの出し分けによる効果の検証を提案しました。

レコメンド商品の表示エリア

ページ上部に表示エリアがあれば訪問者の目に入りやすくなりますが、逆に邪魔になる可能性もあるため、訪問者の反応が良い表示エリアを探る。

  1. 人気商品エリア下部
  2. キャンペーン情報エリア下部

レコメンデーションロジック

商品カテゴリに相関関係のある商品をおすすめするカテゴリベースのロジックと、AI機能 (Adobe Sensei ※) によるユーザーベースのロジックを比較し、より訪問者の反応がよいレコメンデーションロジックを探る。

  1. 同一訪問内で最後に閲覧した商品と同一カテゴリの商品に関する購入相関(+閲覧相関)商品を表示
  2. ユーザーベースのレコメンデーション

※この機能は比較的新しいものだけに、まだ試している EC サイトは少なく、当 EC サイトではいち早く最新のテクノロジーを活用したデータを得ることができる。

計4パターンの出し分けによる効果の検証を行うことで、今後のレコメンド商品の出し方、表示エリアについて検討するベースとなるデータを得ることができると考えました。

表示エリアとレコメンデーションロジックの掛け合わせによる効果の検証

SBT の挑戦

今回の取り組みは A 社にとっては初めての試みでした。今まで A/B テストは実施していたものの、レコメンデーションロジックと組み合せたことはなく、ましてや AIを利用したユーザーベースのレコメンデーションはチャレンジでした。

今回の施策では表示エリア2パターン×レコメンデーションロジック2パターンの計4パターンと、デフォルト(出さなかったパターン)の合計5パターンを PC とスマートフォンで比較しました。

施策効果については、CVR だけでなく「次ページへの遷移率」「商品到達率」など、多角的な視点を持って評価するようにしました。また、閲覧商品を購入するかどうかは、商品力や商品詳細ページの構成・デザインによっても変わってくるため、まずは商品詳細ページまで到達することを重要視して分析しています。

導入効果

今回の施策効果を見ると、パソコンでは「キャンペーン情報下部の表示+ユーザーベースのレコメンデーション」の効果が一番高いという結果が出ました。商品到達率でも、同様の結果が出ており、デフォルトと比較して2ポイント高くなっています。スマートフォンでの訪問者でも同様の結果が出ていますが、それほどの差異はありませんでした。

レコメンド商品の表示エリアは、必ずしも上部でなくていい

トップページでは上部にある人気商品エリア下部ではなく、さらにその下に位置するキャンペーン情報エリア下部の方が効果があったことから、表示位置としては、必ずしも上部に出せばいいわけではないことがわかりました。

AI に任せた方が効果がある

担当者の経験や自身が担当しているいちおし商品というカテゴリではなく、Adobe Sensei(AI)に任せることで、より多様なレコメンド商品をユーザーに提示することができ、効果にもつながることがわかりました。

トップページでの離脱を阻止する最適なパターンをみつける

最大の課題であるトップページでの離脱阻止のために、A/B テストに加えユーザーベースのレコメンデーションを行うことで一定の効果を上げられました。今後は担当者が A/B テストとレコメンデーションの組み合せを実施することで、離脱阻止の最適的なパターンをみつける習慣づけもできました。

表示エリアとレコメンデーションロジックの掛け合わせによる効果の検証結果

まとめ

A/B テスト+レコメンデーションロジックの組み合せを試すことで、上部表示かつ購入商品の関連商品のレコメンドがよいといった、従来の経験則に則ったやり方だけでなく、Adobe Sensei に任せた方が効果があるという結果になりました。

A 社では今回の結果をもとに、トップページでの離脱を防ぐためのレコメンド商品の最適化、そしてトップページ以外のページで同様のテストを計画しています。

今回 Adobe Target の中で比較的新しい機能「ユーザーベースのレコメンデーション」をご提案したように、SBTでは最新機能を活用した施策、コンサルティングを通じて培って来たデータの分析力を活かしてその効果を正しく見極め、次の施策につながるご提案をしています。また、こうしたコンサルティングは年間または数年にわたり継続することで、より狙った効果に近づくご支援が可能です。
自社サイトへの訪問者・回遊を増やし、ひいては売上向上を目指しているご担当者様は、ぜひ当社にご相談ください。

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