皆さん、はじめまして!
第2回は、寝ても覚めても Azure の事だけを考えている 湯下 が担当します。
前回の予告通り、IoT プラットフォームを中心に、IoT ソリューションの概要と関連する「Microsoft Azure」のサービスについて投稿させていただきます。
「IoT を始めたいけど、どこから手を付けたら良いかイマイチ分からない」「どんなものをどう使えば良いかが具体的にイメージ出来ない」といった悩みをお持ちの方々にとって、第一歩を踏み出す道しるべになればと考えています。
ただ、本シリーズは全体としてややボリュームが多いので、4回に分けて更新する予定です。
シリーズ1回目では、まず、IoT ソリューションで求められることやクラウドサービスを利用するメリットについて、ご説明します。
一般的に、「IoT ソリューション」(IoT に関するシステムやサービス)を開発する際、下記の工程が必要になります。
これだけ見ると、通常のシステム開発と何ら変わらないように思えますが、
という点が、IoT ソリューションでは特徴的と言えます。
ところで、IoT ソリューションの導入を検討している方々の中には、ある種、これまでの IT システムと同じような感覚で取り組もうとしている向きがあるかもしれません。
確かに、企画/設計段階で今後必要となる事柄(システム方式や機能、機器等)がほとんど洗い出せていれば、手戻りや追加コスト無くスムーズにプロジェクトを進行できるでしょう。
ただ、IoT ソリューションについては、それほど単純ではありません。
世界的に見ても、IoT の分野はこれ以上無いほどの盛り上がりを見せている一方で、おそらくどの企業もビジネス的にも技術的にも、日々試行錯誤をしているはずです。
時々刻々と変化するビジネスニーズと次々に登場するテクノロジーの中で、競合他社に先んじてビジネスを拡大させるには、やはりスピードは大切。併せて、コストとリスクもなるべく抑えたい。
欲を言えば、どの企業にも負けない、最高の付加価値を持つソリューションを導入したい。
旧来のITシステムでは、「単純作業の効率化」や「情報の一元管理」といった、ある意味「保守的」で「スタティック」なアプローチが多かったかもしれません。
しかし、IoT に代表されるようなこれからの IT システムでは、「革新的」で「ダイナミック」で無ければ、ビジネス価値を生み出すことは難しくなるでしょう。
…と、言葉として表現する分には簡単ですが、実際にはどうすれば良いのでしょうか?
ビジネス的なアプローチは、各々の企業で異なるはずなので何とも言えませんが、ドラスティックなビジネス拡大を後押しする技術的なアプローチは、やはり「クラウドサービスの有効活用」です。
よく言われることですが、クラウドサービスには、一般的に下記のようなメリットがあります。
クラウドサービスを上手に活用することで、必要なプラットフォームを短期間で構築し、より多くの時間をソリューション開発に費やすことが出来ます。
また、要件変更や設計変更があった場合もイニシャルコスト/投資リスクを最小限に抑えることが可能であり、導入後も運用状況に応じてランニングコストの最適化が図れます。
このように、クラウドサービスの活用は良いこと尽くめのようにも見えますが、あくまで「上手に」使うことが前提となります。
「クラウドサービスだからオンプレミスよりも良い」わけではなく、実現したいビジネス/システム要件とクラウドサービスの特性を照らし合わせて、どのようにシステムとして落とし込むかがキモになります。
さらには、「どの事業者のクラウドサービスを使うか」という点も、同じくらい重要になります。
ビジネスサイドの方々からすれば、どのクラウドサービスも同じように映るかもしれませんが、結局システムを作って面倒を見ていくのはシステムエンジニアだったりプログラマだったりするわけです。
そのため、必要なサービスが提供されていることはもちろん、技術者にとって使いやすいクラウドサービスであることは、重要なポイントの1つになります。
出だしから長々と書いてしまいましたが、結局のところ、IoT ソリューションでは、全体最適なアプローチが非常に重要になります。
世間一般では「IoT =クラウド活用」と語られることが多いですが、その背景には、上記のような理由があるわけです。
今回は、IoT ソリューションで求められることやクラウドサービスを利用するメリットについて、説明させて頂きました。
どうぞよろしくお願いします!(‘∀‘)