クラウドエンジニアブログ

こんなところにも!?意外と身近なIoT

陽遊 美由紀

陽遊 美由紀

突然ですが、今月から弊社社員ブログがスタートします。
弊社は2009年から「Microsoft Azure」の導入支援やセキュリティ対応、クラウド上のシステム開発から運用・監視まで、お客様のクラウド利活用を支援しています。
「Microsoft Azure」にはシンプルな仮想マシンからインテリジェントサービスまで合計50以上のサービスがありますが、このブログでは IoT やビッグデータに関連が深いサービスを中心にご紹介していきます。

記念すべき第1回は、より多くの方に読んでいただくために「意外と身近な IoT」というテーマでお話しさせていただきます。

フィーチャー・フォンと IoT

最近 IT 業界のニュース記事を見ると必ずと言っていいほど目にするのが IoT(Internet of Things)というキーワード。
考え方そのものは、幼少時代に耳にした「ホームオートメーション」と何ら変わらない。
そんな未来のおうちに住む夢はこの年になってもかなわず、自宅で直接インターネットにつながる機器は、PC とスマートフォンと HDD レコーダーのみ。
外出先からテレビの録画予約ができるようにはなりましたが、逆に言えば叶った夢はそれくらい。
本当にそれだけ?

自問自答しているうちに目に留まったのが父が持ち歩いているフィーチャー・フォンです。
日本独自の進化を遂げたフィーチャー・フォンは、i モード、EZweb、Yahoo!ケータイといったインターネット接続サービスが早くから提供されていました。
歩数計機能が搭載されている機種では、歩数に応じて通信キャリアのポイントがたまるサービスなんてのもありました。
こうしたサービスは加速度センサーや GPS の情報を通信キャリアに送信することで実現しています。
通話をするためのモノ(電話機)がインターネットにつながった状態。
実は10年以上も前から、IoT って私たちの身近にあったんです。
IoT とは無縁に見える父は、ガラケーでヘルスケアを実践しています。

ウェアラブルデバイスと IoT

かくいう私はというと6年前にスマートフォンに機種変更して以来、歩数計とは無縁の生活を送っていましたが、加齢というのは恐ろしいもので…。
つい先日、人間ドックで順調に体重が増えてきていることにショックを受けてウェアラブルデバイス(リストバンド型活動量計)を購入しました。
一般的に IoT と言われて最初にイメージするのは、こうしたウェアラブルデバイスではないでしょうか?
ウェアラブルデバイス単体でインターネットに接続することはできず、Wi-Fi よりも省電力な Bluetooth を使用し、スマートフォンを介してインターネットにつながっています。

ウェアラブルデバイスとIoT

計測された活動量データはクラウド上に保存・処理され、自分自身のデータを閲覧することはもちろんのこと、遠隔地の医師からアドバイスを受けたりすることができます。
モノの視点で見ると、ウェアラブルデバイスのファームウェアに不具合があっても、メーカーの修理窓口に持っていかずに、自宅でアップデートすることが可能です。
ビックデータの視点で見ると、睡眠時間や消費カロリーなどのバイタルデータを参考に、将来保険の割引サービスが受けられるようになるかもしれません。
つまり、IoT によって、見える化、デバイスの監視・制御、ビジネスの最適化・効率化を実現することができます。
今回は医療/ヘルスケアを例に取り上げましたが、製造、小売り/流通、社会インフラなどの様々な現場において、活用されていくことになるでしょう。

Internet of Things

こうした社会を実現していくためには、モノを安価かつ安全にインターネットにつなぐ仕組みが必要です。
Wi-Fi や3G/LTE が使えるデバイスであれば直接インターネット接続が可能ですし、デジタルカメラなど SD カードが採用された機器であれば、無線 LAN 機能付き SD カードなどを介して接続することもできます。
搭載可能なバッテリーサイズが限られているデバイスは、Bluetooth や ZigBee など省電力な無線規格を使用してゲートウェイ機器に接続し、間接的にインターネットを利用します。

Internet of Things

ランニングコストの面でも、すべてのデバイスに通信キャリアと契約した SIM カードを搭載することは難しいと思いますので、ゲートウェイ機器を介した接続が現実的かもしれません。
次に OS ですが、マイコンで従来から利用されている RTOS でも汎用 OS でも構いません。
今後消費電力やバッテリーの問題がクリアできれば、処理性能の高いデバイスに汎用 OS という組み合わせが増えていくと思いますが、当面は RTOS や mbed を避けて通ることはできません。
私を含め、RTOS や mbed などに無縁だった方は、無償ハンズオンで一連の流れを体験することをお勧めします。
自腹を切らずとも、マイコンボードやセンサーなど最低限必要な機材を貸し出していただけるケースがほとんどです。

Microsoft Azure のハンズオン トレーニング「IoT 初めの一歩~まずは試してみよう ? モノの接続からデータ分析まで」が参考になります。
https://azure.microsoft.com/ja-jp/community/events/?type=onsiteevent

あわせて Microsoft Azure では、ハードウェアの互換性情報が公開されていますので、定期的にチェックされることをお勧めします。
https://azure.microsoft.com/ja-jp/documentation/articles/iot-hub-tested-configurations/


次回予告



どうぞお楽しみに!(*'▽')

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