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Microsoft 365 のメールアーカイブの活用方法|利用メリットは?

アーカイブ機能を活用すれば、メールをより便利に使えるようになります。この記事では、 Microsoft 365 のメールのアーカイブ機能について知りたい人へ向けて、アーカイブ機能のメリットや具体的な操作方法を解説します。 Microsoft 365 のメールアーカイブ機能を使いこなすために、ぜひ参考にしてください。

メールのアーカイブ機能とは?

メールのアーカイブ機能は、長期的に保存したいメールを受信フォルダとは異なる他のフォルダへ移すためのものです。アーカイブしたメールは受信フォルダからは確認できなくなりますが、アーカイブフォルダからはいつでも確認できます。

「毎日確認する必要はないものの、削除せずに残しておきたい」というメールをアーカイブするのが一般的です。アーカイブ機能を使用すればメールの整理がしやすくなり、受信ボックスもすっきりします。

メールをアーカイブするメリットを紹介

ここでは、メールをアーカイブするメリットを3つ解説します。

生産性が向上する

残しておきたいメールをアーカイブすれば、受信フォルダのサーバーに対する負荷を軽減できます。その結果、メールソフトの処理速度が高まり、スムーズにメールを利用できるようになります。

また、アーカイブには検索機能があるため、必要なメールをすぐに見つけ出すことが可能です。検索すればいつでも必要なメールを呼び出せるので、業務効率化や生産性の向上を期待できます。

メールのセキュリティ対策ができる

アーカイブフォルダは、アクセスできるユーザーの制限が可能です。アーカイブ機能の活用を徹底すれば、企業内から情報漏えいが発生するリスクを防止できます。たとえ問題が発生しても、原因を突き止めやすくなります。

また、メールのアーカイブシステムの場合、強固なセキュリティにより保護されているデータセンターにフォルダが置かれていることが多いので、マルウェアや攻撃から防御できます。

コンプライアンスの維持が可能

企業としてメールアーカイブの機能を導入しておけば、社内で送受信したメールを一元管理できるようになります。メールの送受信において何らかのトラブルが発生した場合でも過去のメールをすべてさかのぼって確認できるため、正しく状況を把握したうえで的確な対応ができます。場合によっては法的証拠としても提示可能です。

また、監査においてメールのやり取りに関する情報が必要になっても、すぐに検索できます。迅速に情報を提出できるため、監査をスムーズに進められます。

Microsoft 365 には無制限のメールアーカイブ機能がある

Microsoft 365 には無制限で利用できるアーカイブ機能である「自動拡張アーカイブ」が搭載されています。メールアーカイブが有効になっていれば、メールボックスの容量が追加されてメールをアーカイブできるようになります。

自動拡張アーカイブも有効にした場合、一定の保存領域を使い切ると新しい保存領域が自動的に追加される仕組みです。そのため、ユーザーは自分で容量を確認しなくてもメールをアーカイブし続けることができるのです。

ただし、自動拡張アーカイブを使用できるプランは限られているため、注意が必要です。自動拡張アーカイブを使用したい場合は、以下で解説するプランを選びましょう。

無制限でアーカイブできるプランを確認

無制限でメールをアーカイブできるプランは、「Exchange Online Archiving」または「Exchange Online Plan2」です。「Exchange Online Plan1」にもメールのアーカイブ機能がついていますが、50GB までの制限があるため注意しましょう。

なお、「Exchange Online Archiving」と「Exchange Online Plan1」を組み合わせても、容量が無制限になります。「Exchange Online Plan2」よりも安く利用したい場合におすすめです。

コンプライアンス機能についても確認しよう

コンプライアンスの向上を意識している場合、他にも役立つ機能があります。たとえば、電子情報開示ツールを利用した場合、アーカイブされているメールも検索対象に含めることが可能です。また、悪意あるユーザーの証拠隠蔽を防ぐための訴訟ホールド機能を使用してメールボックスを保留にすると、自動拡張アーカイブにあるメールもそれに伴い保持される仕組みがあります。

インポートサービスを利用すれば、最大100GB までの範囲で PST ファイルをアーカイブに移せます。PST ファイルとは、Outlook で送受信したすべてのメールを保存しているファイルのことです。さらに、メッセージングレコード管理(MRM)の機能もあるため、期限が切れているメールを削除すると自動拡張アーカイブに保存されているメールも同時に削除できます。

Microsoft 365 でメールをアーカイブする方法

Microsoft 365 でメールをアーカイブする手順は、以下のとおりです。

  1. アーカイブするメールを選ぶ
  2. ホームのタブから「アーカイブ」を選んでクリックする
  3. メールがアーカイブフォルダに移動する

アーカイブするメールを選ぶ際は、複数のメールもまとめて選択できます。

アーカイブしたメールを確認する方法

アーカイブしたメールは、検索タブで検索するとすぐに見つけられます。メールボックス全体で検索すれば、アーカイブしていないメールと一緒に表示させられます。

また、アーカイブフォルダに限定して検索すると、アーカイブ済みのメールのみの表示も可能です。目的に合わせて検索の仕方を変えるだけで、必要なメールをすぐに呼び出すことができます。

なお、アーカイブフォルダを開いて一覧を確認する方法もあります。

アーカイブへのアクセスに必要な要件

自動拡張アーカイブに保存しているメールにアクセスするには、一定の要件を満たしていなければなりません。具体的には、以下の Outlook クライアントの使用が要件となります。

  • Windows 版の Outlook 2016、Outlook 2019
  • Outlook on the web
  • Mac 版の Outlook 2016、Outlook 2019

アーカイブ機能を利用する場合は、要件を満たしているかどうかあらかじめ確認しておきましょう。

まとめ

Microsoft 365 のメールを使用するうえでは、アーカイブ機能を利用するとより便利です。メールを整理しやすくなり、業務効率化や生産性の向上にも役立てられます。セキュリティ対策やコンプライアンスの維持にもつながるため、機能の特長をよく理解したうえで活用しましょう。

SBテクノロジーの「クラウド型メールアーカイブサービス- Mail Vault」を利用すれば、クラウド上で1年間容量無制限でメールをアーカイブできます。アーカイブへのアクセスをコントロールできるうえに、万が一インシデントが発生しても素早くデータを検索して対処につなげられます。Microsoft 365 のメールアーカイブ機能を有効活用するために、ぜひ導入を検討してください。

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