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【ケーススタディ】パーソナライゼーションで、Web サイトの顧客体験 (CX) 向上を図る第一歩!SBT の導入プロジェクト

こんにちは、SBテクノロジー (以下、SBT ) セールスコンサルティングチームです。

企業の Web サイトにおいて、カスタマーエクスペリエンスの向上を図ることは重要な取り組みの一つです。そのためには、デザインやコンテンツの充実だけではなく、一人ひとりのお客様が求めている情報を適切にお届けすることが必要となります。

さらに、コロナ禍で対面によるお客様とのコミュニケーションが難しい昨今では、Web サイトのチャネル強化に取り組まれている企業様は多いのではないでしょうか。

SBT にいただくご相談でも、「訪問者ごとに表示する情報を最適化したい思いはあるが、内製では知見を持つ人材がいないので難しい」「分析に基づいたエビデンスがないまま Web マーケティング施策を試みたが成果に繋がらない」等のお悩みをお聞きします。

今回、ご紹介するケーススタディは、これらのお悩みをお持ちのお客様に対し、Sitecore のマーケティング機能を利用した Web サイト訪問者へのパーソナライズ施策を、SBT がご支援させていただいたプロジェクトとなります。

  • 製品名は、2022年1月時点の情報です。

ケーススタディ・プロフィール

今回のケーススタディのお客様(以下、A 社)をご紹介します。

A 社は、全国で幅広い年代向けに事業を展開している、個人向けサービスの企業です。インバウンド需要の拡大も見込まれるサービス業界において、Web サイトは情報発信・予約数向上に欠かせないツールの一つとなっています。

そんな A 社は、どのような課題を抱え、どのような目標を持ち、何を解決するために当社の Sitecore マーケティング機能活用支援サービスの利用を決めたのでしょうか。

目指すゴールと課題

A 社は、SBT から2017年~2022年度までのロードマップの提案を受けて、「顧客に支持される」サイトの実現を目標として設定しました。

第1段階として、デジタルマーケティング基盤を構築するべく、既存 CMS からデジタルマーケティング機能が充実している Sitecore へ Web サイトを移行。その後、第2段階では A/B テストなどの施策を行い、第3段階として、次の2つの課題解決に取り組むことにしました。

課題解決の手段として、Sitecore マーケティング機能の一つであるパーソナライゼーションを活用し、顧客のサイト内行動履歴や流入元などに応じて、適切なタイミングで適切なコンテンツの表示をできるようにするというプロジェクトが動き始めます。




課題1 サイトの情報量が膨大すぎて、顧客が欲しい情報に辿り着けない

既存 CMS から Sitecore へ刷新した際、コンテンツや導線の見直し、レスポンシブ対応の実現などを行っていましたが、情報量は増加の一途を辿っていました。
情報量の最適化を検討した結果、既存顧客(40代、50代)・新規顧客(20代、30代)の年齢層に最適なコンテンツの発信ができていない、ということが課題として考えられました。

課題2 Sitecore のマーケティング機能の理解が社内で浸透していない

Sitecore のマーケティング機能はまだ国内で利用している企業が少なく、A 社でもマーケティング機能に対する理解は進んでおらず、施策や課題感のイメージはあるものの、どこからどのように取り組むべきか具体的な工程や手順に落とし込むことが困難でした。
そこで、本プロジェクトは、SBT の支援を受けて施策を実施することで、今後は内製で実施できるよう知見を深めていくことも目的の一つとしました。

SBT の提案と実施内容

SBT からの提案としては、①閲覧履歴にもとづいたパーソナライズ、②会員属性にもとづいたパーソナライズ、の2つです。
まずは、①のパーソナライズを、サイト訪問者数の多いトップページのカルーセルバナーで実施することにしました。

まずは、スコアリングの設定内容を事前に定義し、サイト訪問者が閲覧したコンテンツの内容からスコアの計上を自動で行い、訪問者を以下の12種類プロファイルに分類します。

プロファイル名 プロファイルキー名
料金区分 A、B、C
目的区分 D、E、F、G、H
嗜好区分 I、J、K、L

そして、過去に閲覧したコンテンツによるプロファイルから、その訪問者が何に興味があるかを推測し、関連するバナーの組み合わせを表示します。

訪問者の興味のあるコンテンツのバナーを表示することで詳細ページへの遷移数を増やし、そのコンテンツをきっかけとした予約率を高めることが目的となります。

施策開始から1ヶ月後、結果を見てみると、どのプロファイル分類のコンバージョン率が上昇しているかなど、傾向を可視化することができました。このことによって、スコアリングの見直しや、効果の大きいエクスペリエンスを掛け合わる案など、フォローアップ施策の検討や、改善すべきポイントが分かってきます。

導入効果

今回のパーソナライズ機能施策を通して得られた効果はどのようなことだったのかを、ご紹介します。

効果1 コンバージョン率が大きく向上したコンテンツパターンを発見

コンバージョン率が低下したコンテンツパターンも存在したため、以降の施策実施の際には、勝者パターンの継続と敗者パターンの除外を行うことができるようになりました。 施策を重ねて改善を繰り返すことで、さらなる全体的な効果の向上を図ることができます。

効果2 パーソナライズ施策実施環境・手順確立

SBT でパーソナライズ施策の最初の1つ目を実施することで、ベースとなる設定が完了したこと、SBT から手順書をご提供したことにより、今後はお客様側で施策が実施できる環境が整いました。
さらに、メーカーと協力の上、ワークショップを実施したことにより、A 社のご担当の方々により理解を深めていただくことができ、現在では内製での施策実施を計画されています。

まとめ

今後は、内製による別サービスへのパーソナライズ施策の横展開、SBT 支援による会員属性にもとづいたパーソナライズ施策の実施など、「顧客との関係強化」ができるサイトを目指し、A 社の挑戦は続きます。SBT のコンサルティングチームは、今後も継続してご支援をしていきます。

本ブログをお読みいただいた方々でも、Web マーケティングや A/B テスト、パーソナライゼーションに興味はあるが活用方法が分からない、ゴール設定やコンバージョン測定を行わないまま施策を実施してみたが成果に繋がらない、といったお悩みの企業様がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。

SBT では、ひとりでも多くのお客様の目標達成に向けて、お客様と共創するデジタルマーケティングのご支援を目指しています。

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