こんにちは。 Sitecore MVP の渡辺です。
数多くの CMS 製品の中からどの CMS を導入するか選定された中で、 Sitecore を選んだ理由の一つがマーケティング機能を利用するためであるという企業も多いかと思います。
本ブログでは、そんな Sitecore のマーケティング機能を活用してできることを全3回でご紹介していきます。
今回は第1回目ということで、 Sitecore でマーケティング施策を行うために、まず始めにやるべき「最初のステップ」をご紹介します。
各企業のマーケティングの担当者の方ですと、 Web サイト上で訪問者に行ってほしい行動を「コンバージョン」として定義し、それに至るまでに行うこととなる行動を「マイクロコンバージョン(中間コンバージョン)」として、定義されていることが一般的かと思います。
Sitecore でのマーケティングでも、まずは Web サイト上で訪問者に行ってほしい行動を正しく整理するということがとても重要で、 Sitecore では「ゴール」として定義をして設定を行います。
このゴールの定義と設定が、マーケティング施策を行うための最初のステップとなります。
上記でご紹介した「ゴール」には、それぞれポイントを付けることができ、ビジネス的価値や重要度が高いゴールに対して高いポイントを付けます。
このポイントの扱われ方ですが、訪問者がゴールとして定義された行動を実施する度に、その訪問者のエンゲージメントバリューとして加算されていく形となります。
従って、どのゴールを何回達成したかという情報に加えて、その訪問者の Web サイト上での「エンゲージメント」がどれくらい高まっているのかという視点でも、訪問者を分析できるようになります。
リード獲得モデルの BtoB 企業の Web サイトを例に、ゴールの定義とポイント付けの一例をピラミッド型の図でご紹介します。
リード獲得モデルの BtoB 企業の Web サイトですと、自社のソリューションに興味を持つ見込み客を獲得する(≒メールアドレスを獲得する)ということが目的であるため、訪問者に最も行ってほしい行動は、ソリューションへの問合せとなります。
最も行ってほしい行動(コンバージョン)にあたるゴールのポイントを一般的には「100」としますので、『問合せ完了』に対して100ポイントを付けています。
次に、『問合せ入力ページ表示』や『ソリューション導入事例ページ表示』等、問い合わせ完了に至るまでに経由するマイクロコンバージョンに対して、100ポイントに準ずるポイントを付けています。
このようにして、ゴールとする行動の洗い出しと、ポイントの定義を行います。
ゴールの定義ができたら、 Sitecore の「マーケティング管理パネル」でアイテムを作成します。マーケティング担当者の方でも簡単に行える設定となっておりますので、以下に手順を記載します。
定義したゴールの分、このアイテム作成を繰り返してください。作成が完了したら忘れずにパブリッシュも行いましょう。
ゴールのアイテム作成が完了したら、「コンテンツエディタ―」でコンテンツに対してゴールを関連付けるという設定を行います。
これが、どのページが表示されたときにゴールのポイントを加算させるかという設定となります。
以上で、ゴールのアイテム作成とコンテンツへの関連付けの設定が完了となります。
今回、マーケティング施策を行うための最初のステップとして、ゴールの定義・設定についてご紹介をさせていただきました。
改めて、 Web サイトの目的やコンバージョンを増やすために重要となるコンテンツを見直す良い機会にもなると思いますので、ぜひ社内の関係者の方と議論をしながら、ゴールの定義を行ってみてください。
また、このゴール設定が、次回以降ご紹介するサイト分析での指標として扱え、パーソナライズ施策を実施する対象者指定の条件としても利用できますので、大変重要なステップとなります。
ゴールの定義・設計に関して、弊社にてご支援をさせていただくことが可能でございますので、ご不明な点やお困りの点がございましたら、お気軽にお問合せください。
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