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クラウドエンジニアブログ

データ移行ツールいろいろ~Database Migration Guide

human05

古林

みなさまこんにちは。クラウドアーキテクトの卵です。

今回はちょっと真面目に。。。

この時期になると、私が新人だったときのことを思い出します。
私には尊敬する師匠がいるのですが、師匠が私に教えてくれたことの1つが以下です。

「データを制する者がシステムを制す」。

私がデータ系の道を歩むきっかけになった言葉となります。
今でも、私が案件に参画する際の心構えとしています。


<目次>
  1. はじめに
  2. Database Migration Guide の概要
  3. Database Migration Guide の操作
  4. おわりに


1. はじめに

2019年7月9日で SQL Server 2008 の延長サポートが終了いたします。そのタイミングで、今までオンプレミス環境に持っていたデータをクラウドに移行することを考えているお客さまが急増しているように感じます。現に、クラウド移行の引き合いも多いです。

【参考:2019年7月 SQL Server 2008 の延長サポートが終了します。】
https://blogs.msdn.microsoft.com/dataplatjp/2018/02/27/sqlserver-2008-eos/

現在、我々はクラウド移行として Azure への移行をご支援しています。
その中でも、データ移行の環境として、主に SQL Database を推しています。
(推しポイントについては、前回のブログ をご覧ください。SQL Database だけでなく、Azure に載る他の Microsoft 系データベースもご支援しております)

Azure、特に PaaS データベースへのデータ移行は大変なように思われますが、Microsoft より、いくつかデータ移行についての便利ツールが提供されています。これらを使用すると、移行作業において手間のかかる現状分析(アセスメント)や、実際のデータ移行作業をツール側で実施することが可能になり、移行作業全体の工数削減につながります。

今回から複数回に渡って、データ移行ツールを紹介いたします。
第1回目は、移行を行う際のガイダンスを作成できる Database Migration Guide を紹介します。


2. Database Migration Guide の概要

Database Migration Guide は、データ移行を行う際の移行ガイダンスを Web 上で作成できるサービスとなります。移行元 DBMS と移行先 DBMS を選択するだけで、移行関連の情報(ビジネス的なメリット / 移行手順 / 移行ツールの情報)を網羅的に確認することができます。

<ツールのポイント>

  • 移行フェーズ(移行前 / 移行 / 移行後)ごとに考慮すべき項目を網羅
  • 移行手順をスクリーンショット付きで解説
  • 各バージョンの、対応移行ツールや考慮事項を記載
  • 移行における前提条件を記載

Database Migration Guide では、移行対象の DBMS の組み合わせが豊富で、移行先の DBMS として複数の選択肢があるのも特徴です。SQL Server、もしくは他ベンダーの DBMS から Microsoft 系の DBMS に移行するパターンとして、以下パターンが挙げられています。

<Database Migration Guide で公開されている移行パターン>

Database Migration Guide で公開されている移行パターン


3. Database Migration Guide の操作

それでは、早速 Database Migration Guide を使ってみましょう。
操作はたったの3ステップです!

<操作の流れ>

  1. サイトにアクセス
  2. 移行元 DBMS と移行先 DBMS を選択
  3. ガイドを確認


1. サイトにアクセス

以下のサイトにアクセスします。

【Azure Database Migration Guide】
https://datamigration.microsoft.com/

以下の画面が表示されます。

Azure Database Migration Guide(Chrome)

※ IE だと少し画面が変わります。

Azure Database Migration Guide(IE)

2. 移行元 DBMS と移行先 DBMS を選択

今回は SQL Server から SQL Database へデータ移行する場合を実施します。
移行元 DBMS をクリックすると、Database Migration Guide でサポートされている移行先 DBMS が表示されるので、その中から移行先 DBMS を選択します。
(今回は SQL Database を選択しました。)

移行元 DBMS と移行先 DBMS を選択

3. ガイドを確認

移行ガイドが表示されます。
移行ガイドには、大きく分けて以下の内容が記載されています。

I. Before you start(始める前に)
II. Pre-migration(移行前)
III. Migration(移行)
IV. Post-migration(移行後)
V. Migration overview(移行の概要)
VI. Rationale(根拠)
VII. Case studies & Partner tools(ケーススタディとパートナーツール)

I. Before you start(始める前に)

サポートされているバージョンや移行方法、移行のベストプラクティス、前提条件等が記載されています。

Before you start(始める前に)

II. Pre-migration(移行前)

移行元データベースと移行先データベースを評価する方法が記載されています。

Pre-migration(移行前)

III. Migration(移行)

スキーマ移行、データ移行の方法について記載されています。

Migration(移行)

IV. Post-migration(移行後)

アプリケーション修正、テスト実行、移行先データベースの最適化について記載されています。

Post-migration(移行後)

V. Migration overview(移行の概要)

移行プロセスの概要について記載されています。
一般的な移行プロセスとなっています。

Migration overview(移行の概要)

VI. Rationale(根拠)

クラウド移行を行う利点について記載されています。
主に可用性や SLA についての記載があります。

Rationale(根拠)

VII. Case studies & Partner tools(ケーススタディとパートナーツール)

データ移行におけるケーススタディと、Azure のパートナーが提供しているツールの紹介が記載されています。

Case studies & Partner tools(ケーススタディとパートナーツール)

<ポイント>

確認すべきポイントは主に II. ~ IV. となります。
全て英語で表示されるため、Google 翻訳の力を借りた方が良いかもです。

また、ガイドの大まかな流れとして【 移行前 → 移行 → 移行後 】の流れとなっていますが、この流れにならないガイドも存在します。特に DWH(SQL Data Warehouse)への移行はまだガイドが十分ではない印象です。今後に期待したいです。

<ガイドの流れが異なるものの例>

  • SQL Server → SQL Data Warehouse
  • Oracle → Azure PostgreSQL
  • Oracle → SQL Data Warehouse

4. おわりに

いかがでしたか? データ移行のガイダンスが簡単に確認できたかと思います。
もちろん、実際のデータ移行では、アプリケーション修正等の考慮も必要になりますが、データ移行を始める前の指針として活用できると思います。

Azure へのデータ移行をご検討の際は、一度確認してみてはいかがでしょうか。

次回もお楽しみに!


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