お客様名 | ソフトバンク株式会社 |
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業種 | IT・情報通信業 |
企業規模 | 5001人以上 |
目的・課題 | クラウド活用 , 大規模サイト構築・運用 |
キーワード | CMS・コンテンツ管理 , 業務効率化 , Microsoft Azure |
動作環境 OS のサポート終了が迫り、既存 CMS の移行先が必要
ソフトバンク株式会社は創業以来、ソフトバンクグループ共通の経営理念である「情報革命で人々を幸せに」という考え方のもと、一貫して情報革命を通じた人類と社会への貢献を推進している。事業としては、コンシューマ事業、法人事業などの分野を中心に、個人および法人の顧客に対して、多様なニーズに応える事業を展開している。
同社の各事業では多様なサービスを提供しており、「ソフトバンク」、「ワイモバイル」、「ラインモ」といったモバイル、さらに「インターネット/固定電話」、そして「でんき」などがあるが、これらのオンライン上のコミュニケーションの基盤となる Web サイトの運用に課題を抱えていた。現在では、全5万ページにも上る Web サイトを10年以上支えてきた既存 CMS だが、利用中のバージョンは既にサポート終了(以下、EOS)を迎えており、動作環境 OS の EOS も迫っていた。検討した結果、バージョンアップという選択肢ではなく、CMS の移行に踏み切ることを決めたという。
「既存 CMS は10年以上前に構築したので、当社の最新のセキュリティ基準に則っていないこと、そして当時は IaaS ベースで構築したため、メンテナンスコストの高さも課題でした。数年前から移行プロジェクトの話はありましたが、コンテンツの主管部門やその他にも関連する部門が多く、調整や指揮を執ることが難しいことから、なかなか進まずにいました。今回、EOS の時期が迫っていたので、進めざるを得ない状況ではありましたが、他の課題解決にも繋がるため、プロジェクトを推し進めることにしました 」(安部氏)
本格的に CMS 移行プロジェクトがスタートし、CMS システムの選定に向けて情報収集や業務要件の作成から進めていくこととした。
比較検討した8種類の CMS から Sitecore を選択
同社ではまず、導入企業数の上位から8種類の CMS を選択し、既存 CMS が持つ機能と比較検討した結果、3種類まで絞り込んだ。
「8種類から Sitecore を含む3種類を選定し、さらに既存 CMS との比較を行い、できる・できない・要改修などの項目をマトリックス表に整理して、検討を進めました。デモサイトで実際の使い心地も確認するなどの検討結果を踏まえて最終判断を行いました」(安部氏)
「当社は多くのブランドを展開し、複数の Web サイトを運用しているため、一括で管理できるマルチサイトの構築が可能であることや、Web マーケティング機能に魅力を感じたことも Sitecore の導入を決定した理由です」(兵藤氏)
新たな CMS を決定した同社では、従来利用していたクラウド基盤での構築を前提に進めていた。しかし、従来の基盤は複数のクラウドサービスを組み合わせたマルチクラウドであることから、それぞれのクラウドサービスを理解しなければならないため、運用管理の負荷が高く困難と考えた。そこで PaaS であれば運用費の削減がしやすい、という観点からも改めて検討し、Microsoft Azure(以下、Azure)での構築を選択したのである。
Sitecore の実績に加え、Azure の知見が深いことが決め手
IT ベンダーの選定については、複数社と比較検討していたところ、SBテクノロジー(以下、SBT)が有力候補に挙がった。
「もともと当社と SBT は取引があり、営業担当者に相談したことがきっかけでした。既存ベンダーと比較して検討しましたが、コスト面もクリアでき、さらに Sitecore MVP の受賞歴、Sitecore Platinum Partner であることに加えて、Azure についても知見が深いため SBT に決めました」(竹内氏)
「当初の想定では CMS、コンテンツ、インフラの担当が3社のベンダーに分かれていました。しかし SBT であれば、1社で完結できます。今回のプロジェクトを推進する立場の当部門は4名体制と少数なので、人的リソースが潤沢ではありません。そこで、1社にトータルでサポートしてもらえると、運用管理コストを抑えることができ、メリットがあると考えました」(兵藤氏)
SBT は、提供サービス『Sitecore on Cloud』の採用が決定し、Sitecore、Azure の導入、構築を任されることになった。プロジェクト内では、他部門との連携や、コンテンツ移行、コンテンツの主管部門へのレクチャーなどの支援も行っていった。
「数年がかりのプロジェクトに途中から入ってもらうことになり、最初は要件整理から始まりました。当社のセキュリティ基準を満たすために、セキュリティ部門との調整にも加わってもらったり、フォローやセキュリティ要件のキャッチアップ、そして提案も行ってもらったりして、無事クリアすることができました」(兵藤氏)
迫る EOS に向けて、ソフトバンクの事業を支える Web サイトの CMS 移行が完了
「当社の Web サイトは物量が膨大ですし、常に更新が入るなかでの移行にはかなり苦労しました。ですが、ソフトバンクの事業を支えている Web サイトを、迫る EOS を前に移行完了でき、導入後も大きな問題はなく稼働しています」(兵藤氏)
移行後は、コンテンツの主管部門から、作業効率化に繋がったという声もあがっている。
「コンテンツの主管部門からは、公開ページの申請、承認フローのプロセスが既存 CMS と比べて一部簡略化でき、作業効率化に繋がっているという話を聞いています。また、以前は静的配信で即時公開ができず、プレスリリースなど公開時間が決まっている場合は10分前くらいから配信するなど運用面でのカバーが必要でした。それが現在では、動的配信によって即時公開できるようになり、スムーズに対応できるようになりました」(安部氏)
今後は、移行済みの Web サイトの整理や、その他の Web サイトの移行検討などに取り組んでいく。
「導入から2ヶ月、まだ運用が始まったばかりなので、現在は保守運用の建て付けを進めているところです。並行して、ワイモバイルの Web サイトを取り込む計画も進めています。また、既存の基盤では長年の利用により乱立した各 Web サイトの整理や、主管部門が不明となっている Web サイトの整理などにも着手していこうと考えています。あとは Web マーケティング機能への期待もあるので、今後どうすべきか検討していく予定です」(兵藤氏)
今回のプロジェクトにおいて、CMS やインフラの構築~運用までトータルでサポートできる SBT を評価した同社だが、今後の期待についても話す。
「1社で完結できるサポート力や、以前から当社のセキュリティ関連の建て付けにも加わってもらった実績を評価しています。SBT の総合力には期待しているので、今回のプロジェクトに留まらず、さらに広い範囲で手腕を発揮してもらいたいです」(竹内氏)
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