お客様名 | 株式会社ベル・メディカルソリューションズ |
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業種 | 官公庁・自治体・医療・教育 |
企業規模 | 501人~1000人 |
目的・課題 | セキュリティ強化 , クラウド活用 , ITインフラ構築 , 業務プロセス効率化(営業系) , 業務プロセス効率化(技術系) |
キーワード | メールセキュリティ , Active Directory , Microsoft 365(Office 365/EMS) , モバイルセキュリティ |
限られた期間内でスムーズなメールシステムの移行を実現するために Office 365 を選択
2012年3月、株式会社ベルシステム24(以下、ベルシステム24)の医薬・医療関連事業が分社独立。ベル・メディカルソリューションズは設立された。これまで手がけてきた医薬品・医療機器開発をトータルで支援する総合 CRO(Contract Research Organization)としてのサービスをはじめ、医薬・医療分野に特化したコンタクトセンター業務を手がけ、順調に業績を拡大している。
「近年、製薬業界においては、医薬品開発のグローバル化やそれにともなう研究開発費の急増、またジェネリック医薬品市場の拡大など、ビジネス環境が急速に変化しています。そのため、創薬から育薬までのさまざまな業務を迅速に行うためのソリューションが求められており、お客様の多様なニーズに応えるソリューションを迅速かつ的確に提供するためベル・メディカルソリューションズは設立されました」(佐々木氏)
新会社の設立にあたり、佐々木氏の所属する IT システム部門に課せられたのは「スピーディなシステムの構築」というテーマだった。事前に準備は進めていたものの、新会社の設立が発表されてから実際に業務を開始するまでの期間が短かったため、さまざまなシステムの開発を同時並行で進めなければなかったからだ。
「システムの移行や開発が新会社の設立に間に合わず、業務に支障が出るようなことは絶対に許されませんので、スケジュール通りにすべての開発と移行を完了するために、スピーディなシステムの構築というのは最重要テーマの一つでした」(佐々木氏)
そのような状況下、新たに導入するメールシステムとして同社が目をつけたのが Office 365 だった。
「ベルシステム24 では、メールシステムとして Microsoft Exchange Server と Microsoft Outlook を利用していました。そのため、Office 365 なら新たにハードウェアを導入したり、システムを構築することなく、クラウドサービスとしてスピーディにシステムを利用し始めることができるだけでなく、Microsoft Outlook をそのまま利用できるので社内ユーザの利用環境を大幅に変える必要がなく、既存のメールやアドレス帳なども簡単に移行できます。
また、マイクロソフト社がワールドワイドで運用しているデータセンターで運用されているので、信頼性や堅牢性が高く、システムの運用負荷も軽減できると考えました」(佐々木氏)
Office 365 だけでは実現できないセキュアな環境を Online Service Gate で実現
新会社設立という混乱時にエンドユーザが使用するシステムが大きく変わってしまうと、業務に大きな影響を及ぼしてしまいかねない。そのため、新たなシステムの開発が不要で、使い勝手の変わらない Office 365 は、ベル・メディカルソリューションズにとって最適な環境だった。
しかし、Office 365 だけではクリアできない2つの課題があったと、佐々木氏は説明する。第一の課題は、社外利用の管理である。
「Office 365 は、インターネットへの接続環境があれば誰でもどこからでもアクセスができることがメリットではありますが、当社のセキュリティポリシーの観点で社外からの利用をコントロールする必要がありました」(佐々木氏)
そしてもう一つの課題は、シングルサインオン環境の実現。
「Office 365 ではシステム独自のアクセスアカウントとパスワードが提供されます。そのため、使い勝手を高め、さらに社外からのアクセスを制限できるよう、社内の Active Directory アカウントと紐づけたシングルサインオン環境を実現したいと考えました」(佐々木氏)
これらの仕組みはどう実現するか悩んでいたところ Online Service Gate のことを知り、すぐに導入の検討を開始したという。
「Online Service Gate を利用すれば、登録された IP アドレスレンジや登録された端末からしかアクセスできないよう制限できるので、第一の課題はクリアできます。 一方、第二の課題に関しては、社内ユーザに Office 365 のアカウントやパスワードを隠したまま、ログイン時に Active Directory アカウントに紐づく Office 365 の ID とパスワードを取得しサービスを利用可能にするだけでなく、定期的なパスワードの変更などにも自動で対応。そのため、Office 365 のパスワードポリシーに準拠しながら、手間をかけずにシステムを運用できるようになると期待しました」(佐々木氏)
さらに佐々木氏は、機能面以外に Online Service Gate がクラウドサービスとして提供されていることも、重要な評価ポイントになったと説明する。
「せっかく Office 365 というクラウドサービスを導入するのに、別途、オンプレミスのシステムを導入するのではメリットが半減してしまいます。Office 365 と同様、ハードウェアなどの投資をすることなく、クラウドサービスとしてスピーディに導入できるというのも、Online Service Gate の大きな魅力でした」(佐々木氏)
ソフトバンク・テクノロジーの導入支援を活用し、実質2週間でシステムの導入に成功
さらにベル・メディカルソリューションズでは、Online Service Gate の導入のみならず、Office 365 の導入に関しても、ソフトバンク・テクノロジーへと全般的な支援を依頼している。
「限られた時間の中で、スムーズに Office 365 と Online Service Gate を導入し、Active Directory の連携などを設定するためには、経験豊富なソフトバンク・テクノロジーのサポートを受けるメリットは大きいと考えました。
ソフトバンク・テクノロジーは、他社に先駆けてOffice 365 を本格導入したユーザでもあり、Online Service Gate を自社開発したという技術力やノウハウもあるので、安心してサービスの導入支援を任せることができました」(佐々木氏)
「Office 365 + Online Service Gate」の導入効果について、佐々木氏は次のように評価している。
1. スピーディな導入システムの導入期間は実質2週間ほど。クラウドサービスということだけでなく、ソフトバンク・テクノロジーから管理者向けのノウハウや実際に利用している PowerShell コマンドなどの提供を受けたことで、短期間に導入することに成功した。
2. 運用負荷の軽減クラウドサービスとして完結しているので、メールシステムの運用に関する専任の担当者を設ける必要がなく運用管理の負荷がかからない。手間をかけず自社のセキュリティポリシーや Office 365 のパスワードポリシーに沿った管理も可能に。
3. コスト削減ユーザ数に応じてライセンス料を支払えば済むので、大規模な初期投資やオーバースペックなシステムの構築が不要に。利用者数に応じてコストの適正化を実現できた。その導入効果には、ベルシステム24 も注目しているという。
4. システムの拡張性今後、スマートフォンやタブレット端末を利用して外部から Office 365 へアクセスできるようにする際にも、端末ごとにアクセスのコントロールができるので、セキュリティを確保しながら Office 365 のメリットを享受できる。
新会社設立におけるシステム構築や移行が一段落した現在、同社では Exchange Online のさらなる活用はもちろん、Office Web Apps や Lync® Online などの活用も積極的に検討しており、ソフトバンク・テクノロジーには、Office 365 に関することはもちろん、ソフトバンクグループ内外の企業システムの構築、運用・保守サポートの豊富な経験と実績を活かした提案やサポートを期待しているという。
「企業としての機動力と業務効率を高め、顧客ニーズにきめ細かく応えていきたい」佐々木氏は力を込めていた。
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