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導入事例:三浦工業株式会社様、ミウラボイラブラジル有限会社様

Microsoft Dynamics 365 導入支援サービス

営業活動や顧客情報の見える化により、マーケティング戦略に基づく営業活動ができるようになり、受注確率が約4倍に向上

事例のポイント
  • 業務標準化、顧客情報活用、言語の壁に左右されないコミュニケーションの実現
  • 営業ターゲティングが明確になり、マーケティング戦略の立案が実現
  • SBT による導入後~利活用までのロードマップやコンサルティング力を評価
企業情報
お客様名 三浦工業株式会社、ミウラボイラブラジル有限会社
業種 製造業
企業規模 5001人以上
目的・課題 クラウド活用 , データ活用によるフィードバックループの実現 , データ統合・可視化によるインサイトの創出 , データ分析 , 業務プロセス効率化(営業系) , ワークスタイル変革
キーワード Microsoft 365(Office 365/EMS) , Dynamics 365 , CRM・SFA , データ分析・活用 , 業務効率化

抱えていた課題、解決したかったこと

業務標準化、ブラジルでの円滑な意思疎通を実現するシステムが必要

光宗 宏晃 氏
三浦工業株式会社
国際推進統括部
統括部長
光宗 宏晃 氏

三浦工業株式会社は1959年の設立以来、ボイラや水処理機器などの製造販売およびメンテナンスを行ってきた。省エネ性、安全性に優れたボイラを製造販売し、その性能維持のために予防保全を前提にメーカーメンテナンスを実施している。1989年には時代に先駆けたサブスクリプションの保守契約や機器の通信管理システムも導入。現在、世界的なカーボンニュートラルの高まりのもと、徹底的な省エネ性とエネルギー転換を踏まえた新商品開発で、環境負荷軽減ヘの貢献をめざしている。

同社はアジア、アメリカを中心にグローバル展開を行う中、今回『Microsoft Dynamics 導入支援サービス(Sales Enterprise、Field Service)』による変革を行ったミウラボイラブラジル有限会社は2012年に設立。2016年より自社工場を構え、ブラジル国内でボイラの販売とメーカーメンテナンスを実施し、現在までに200台を超える機器が稼動。ブラジル国内の企業に貢献している。

「私は2018年からブラジルに赴任したのですが、転職が多い文化でありながら、営業データは個人が Excel で管理しており、営業力は個人の経験と勘に左右される状況をみて、業務の標準化が必要だと思いました。また、4名の日本人責任者と32名の現地社員という構成なのですが、言語の壁があることで、コミュニケーションに限界を感じていました。そこで言語や文化、価値観などに関係なく、定量的なエビデンスに基づいた業務遂行ができないものかと考えました」(原氏)

日本の三浦工業が自社開発のシステムをメイン利用していることから、ブラジルでも既存の CRM システムを利用して顧客情報管理を行ったが、英語版しかなくポルトガル語圏であるブラジルには適していなかった。また、データの見える化や営業の行動履歴を入力するなどの拡張をスピーディーに行えないため、今後のマーケティング活動に適した、新たなシステム導入検討の開始に至る。

「お客様に貢献するためには、どのシステムで、どう運用していくべきなのか、という点に重きを置いて、業務の効率化・最適化を図るべく、新しいシステム導入を検討し始めました」(原氏)

  • 営業活動データの一元化、見える化を図り、マーケティングの活用を目指す
  • 言語や文化、個人の経験値に左右されない、エビデンスに基づいた業務遂行の実現


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導入の経緯

顧客データを利活用するため Dynamics 365 Sales Enterprise に着目

原 和也 氏
ミウラボイラブラジル有限会社
President
原 和也 氏

こうして、自社 CRM システムを使いながら、顧客情報の基盤となる新たなシステム選定が行われた。同社が導入している Microsoft 365 との親和性をはじめ、カスタマイズの容易さなどを条件に複数のツールを検討した結果、Dynamics 365 Sales Enterprise(以下、Sales Enterprise)の採用を決定した。

「もともと Microsoft 365 を導入していたことも大きな決め手ではありましたが、Sales Enterprise なら、営業活動データを見える化することで、当社を採用いただく、もしくは採用を見送るお客様の共通点・特徴を定量的に評価し、ニーズに合わせた営業活動を行うなど、マーケティング戦略での活用が期待できると思い、導入を決めました。また、当社のビジネスモデルにおいて重要なメンテナンス兼営業業務での活用も考慮し、フィールドサービス業務を一元管理し、効率化を促進する Dynamics 365 Field Service(以下、Field Service) の導入も進めることになりました」(原氏)

ツールの選定とともに重要だったのがベンダーの選定である。言語の問題も含めてブラジルのベンダーとの開発は難しいと考え、日本のベンダーに構築を依頼しブラジルで導入する方法がスムーズという結論に達した。そして、コンサルティングの役割も担うことができるのが最大の決め手となり、SBテクノロジー(以下、SBT)の選定に至った。

「我々のやりたいことを伝えることができて、それに応えてくれる、いわゆるコンサルティング部分をお任せすることで、スムーズに進めることができると思い、SBT に決めました」(光宗氏)

  • カスタマイズの容易さや、営業活動データの利活用を期待し、Dynamics 365 Sales Enterprise を選定
  • メンテナンス兼営業というビジネスモデルでの活用を考慮し、Dynamics 365 Field Service も導入


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SBテクノロジーの評価ポイント

導入後~利活用までのロードマップ提案やコンサルティング力を評価

西崎 一平 氏
ミウラボイラブラジル有限会社
Technical Sales Manager
西崎 一平 氏

今回のプロジェクトにおいて、ベンダーのコンサルティング力に重点を置いて、SBT の選定を決めたという同社。導入の提案について、システムの構築だけでなく、導入後の利活用に関するロードマップ提案を評価しているという。

「まず、選定の段階において SBT の対応が非常に良く、二人三脚で取り組めるイメージが湧いたというのが採用の決め手として大きかったです。また、導入から運用までのロードマップを一緒に考えてもらい、こちらも安心して任せることができました。導入後も使い方や運用案を提案してもらい非常に満足しています」(原氏)

2020年12月から構築を開始した Sales Enterprise は2021年2月より運用を開始した。
運用を開始してから、現場では改良を重ねてより必要なデータを抽出できるシステムを目指している。

「取り込みたいデータを取り込めるように改良していき、分析に必要なデータを取得できるように取り組んでいます。使い勝手としては申し分ありません。SBT に相談しながら、日々アップデートしています」(西崎氏)

2021年10月から運用が開始した Field Service においても、国際推進統括部のメンテナンスチームが、効率的な働き方を推進するためレポートの電子化や、フィールドエンジニアを正当に評価できるデータを取得するためのシステムを探していた、という背景があり、SBT がそのような要望を具現化できたところを評価しているという。

  • 導入後も SBT と相談しながら、継続的な改善を繰り返し、データ取得や活用に取り組む
  • 現場からの要望をプロジェクト内容に落とし込み具現化


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導入効果と今後の展望

データ活用でターゲティングが明確になり、マーケティング戦略の立案ができるようになった

導入後は、現地社員のシステム入力定着へ尽力し、SBT は管理者向けのトレーニング、同社は現地社員へのトレーニングを実施した。

「動画マニュアル配付とともに、こまめに営業活動情報の入力を現地社員に働きかけました。Sales Enterprise については、2ヵ月ほどで入力が習慣化し、個人が Excel で所有していたデータをシステムで可視化できるようになりました」(西崎氏)

入力が定着化したことで、営業成績の向上に繋がったという。

「Sales Enterprise 導入後半年の時点で、受注確立が導入前の20%から、直近の数字では80%に上がっています。これまで感覚的に把握していたターゲティングをデータで明確に整理することで、効果的なマーケティング戦略を立案し、社員への共有もできるようになり、受注確率が上がったものと考えています。販売台数もコロナ禍以前は年間約30台でしたが、現在は年間約50台で、倍増ペースも見えてきています。この数字を維持・向上させていくのは今まで以上の難しさがありますが、さらにデータが集まってくると、より精度の高い戦略を立てることができると思います」(原氏)

今後は、度重なる現地社員の入れ替わりに対して、短期研修で成果を出せるような取り組みと、Field Service においては業務を分配する日本人社員が適切な割り振りができるような活用や、効果も見込んでいる。また、今回の導入はブラジルだけではなく、同社のグローバル展開における利用を見据えてのものだった。

「グローバルに展開している当社では、世界中でより簡単に使えるシステムを必要としています。ミウラブラジルでの成功事例を基に、今後の展開を検討しています」(光宗氏)

労働環境が似ているメキシコ、カナダにおいても ブラジルと同じシステムが SBT による導入が進められており、海外拠点への DX 推進が期待される。

「今後は、例えば同じ販売台数でも利益を上げるにはどうしたら良いかなど、次のステップのためのアイデアを出せるように活用していきたいと思います。SBT には、今後も我々の問題解決の実現、さらに、まだ問題だとは思っていない、気付きのある提案もしてもらえることを期待しています」(原氏)

  • 受注確率が20%から80%、販売台数が年間約30台から約50台と、大きく向上
  • 現地社員の入れ替わりに対する短期研修や適切な業務分配にも Dynamics 365 に蓄積したデータを活用予定
  • メキシコ、カナダへも横展開を実施しており、拠点ごとのニーズに最適な DX 推進に期待


ブラジルで Dynamics 365 のデータをもとに打ち合わせをされている様子
ブラジルで Dynamics 365 のデータをもとに打ち合わせをされている様子

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