掲載日：2023/02/06
近年では、デジタルデータを活用するマーケティング戦略に力を入れる企業が増加してきました。それらに関連したスキルを取得すれば、企業からも重宝されます。本記事では、重要性や必要なスキル、関連する資格について解説します。
1：デジタルマーケティングの重要性
現代のビジネスにおいて、デジタルマーケティングの重要性が高まっています。生活にインターネットの利用が根付いた現代では、オンライン上に顧客が存在するようになりました。
オンライン上には、以下のようなマーケティング媒体があります。
● オーガニック検索
● ソーシャルメディア
● 有料広告
● Webサイト
これらの媒体を活用して認知度を高めることにより、新しい顧客を引き付けられます。また、オンラインから集めた顧客のデジタルデータを分析すれば、さらなる顧客の確保や収益向上にもつなげられます。
デジタルデータの活用が広まったことにより、デジタルマーケティング戦略に力を入れる企業が増加してきました。そのため、多くの企業でデジタルマーケティングに精通した人材を求めています。
2：デジタルマーケティングで必要となるスキル
デジタルマーケティングでは、基本的なマーケティングの知識や情報収集能力以外にも、コミュニケーション能力やIoTに関する知識といった分析に必要なスキルが必要です。また、戦略を考えるクリエイティブなスキルも求められています。ここでは、デジタルマーケティングで必要となるスキルについて解説します。
マーケティングに関する知識
デジタルマーケティングで必要となるスキルとして、マーケティングに関する知識が挙げられます。いくら「デジタル」とはいえ、基本的なマーケティングの知識がなければデジタルマーケティングはできません。
顧客のニーズを分析し、求めているサービスや顧客を引き付けられる広告を立案する知識が必要です。マーケティングに対する幅広い知識があれば、デジタルマーケティングにも十分に活かせるでしょう。
情報収集能力
2つ目に必要なスキルは、情報収集能力です。デジタルマーケティングでは、常に顧客の動向に目を向け、最新の流行や変化を察知する力が求められます。業界リーダーや専門家、インフルエンサーの発言、SNSでの話題といった情報から、顧客が求めているものを見つけ出します。
そのため、常にアンテナを張って情報収集する能力が必要なのです。
コミュニケーション能力
3つ目に必要なスキルは、コミュニケーション能力です。マーケティングは、一人でできるものではありません。取引先のマーケティングを手伝うのであれば、訴求内容を理解するためのコミュニケーションや、立案した企画を提案する能力も必要です。自社のマーケティングを担当する場合でも、他部署とのやり取りが発生します。
マーケティング活動は、取引先や他部署とチームとなって進めるものです。そのため、コミュニケーション能力は欠かせない能力といえるでしょう。
IoTやAIに関する知識やスキル
4つ目に挙げられるスキルは、IoTやAIに関する知識やスキルです。デジタルマーケティングでは、さまざまなIoT機器のデジタルデータを活用します。最近では、エアコンや炊飯器といった家電製品やスマートウォッチにも分析・分岐処理や条件判断をできる「AI機能」が搭載されており、これらの機器からデータを取得して分析します。
IoT機器のデータを活用するため、IoT機器やAIに関する知識やスキルが求められるのです。
クリエイティブスキル
5つ目に挙げられるのは、クリエイティブスキルです。デジタルマーケティングは、インターネットの普及とともに生まれたマーケティング手法です。そのため、分析方法や戦略に対する「正しい答え」がわかりません。今後もSNS内での流行の変化によって、対応を変えていく必要があります。
また、広告から顧客を獲得するには、デザインやライティングのスキルも必要です。そのため、デジタルマーケティングには、戦略を考えたりデザインやコピーを考えたりといったクリエイティブなスキルが必要なのです。
3：デジタルマーケティングで資格取得をする3つのメリット
デジタルマーケティングで資格取得をするメリットとして、以下の3つが挙げられます。
● スキルアップにつながる
● 就職・転職に有利になる
● ネットワークができる
ここでは3つのメリットについてそれぞれ解説します。。
スキルアップにつながる
デジタルマーケティングで資格取得をするメリットとして、スキルアップにつながることが挙げられます。資格取得に向けて勉強することで、マーケティングの知識を体系的に学べるだけでなく、専門分野の知識を深められます。
特に、実務のみでマーケティングの知識を見続けてきた場合、知識に偏りがあったり分野ごとの関係性を理解していなかったりするケースがあるでしょう。資格取得に向けて勉強した場合、全体的な知識を学ぶ必要があるため、これまで知らなかった分野についても理解できます。
業務領域を広げることにもなるため、おのずとスキルアップにつながるのです。
就職・転職に有利になる
就職や転職に有利になることも、デジタルマーケティングで資格取得をするメリットです。資格は自身の知識やスキルを客観的に証明するものです。知識やスキルを証明するものがあれば、希望している企業からの信頼を得る要素のひとつです。
特に、実務経験がない場合であれば、知識を証明するものとして大きな役割を果たします。実務未経験や経験が少ない人は、就職や転職を有利に進めるためにも、資格取得を目指しましょう。
ネットワークができる
ネットワークができることも、デジタルマーケティングで資格取得をするメリットです。資格取得を目指す人を対象にした、受験者セミナーや勉強会が開催されている場合があります。これらに参加すると、他の参加者との交流ができます。
特に、社会人になってからは、会社以外に共通の専門分野を学ぶ知人ができる機会は多くありません。共通の目的を持った仲間ができることで、資格取得後も継続して交流するケースもあります。
相談しあえる仲間ができるだけでなく、仕事でつながるケースも考えられるでしょう。
4：デジタルマーケティングに役立つ資格7選
デジタルマーケティングに役立つ資格には『マーケティング・ビジネス実務検定』や『ネットマーケティング検定』などさまざまなものが存在します。資格によって証明できるスキルが異なるため、学びたい内容や証明したいスキルに合わせて取得を検討しましょう。ここでは、デジタルマーケティングに役立つ資格について紹介します。
①『マーケティング・ビジネス実務検定』
『マーケティング・ビジネス実務検定』は、国際実務マーケティング協会®（International Marketing Skill Standardizing Association）が主催する試験で、 2005年1月に創設されました。
顧客の求めているサービスを提供するための仕組み作りを習得できる資格です。試験の勉強を通して、マーケティングに関する知識や理論、実務的な知識を体系的に学べます。
マーケティングについて体系的に学びたい人におすすめの資格です。
②『ネットマーケティング検定』
『ネットマーケティング検定は、オンライン上でのマーケティングの仕組みを体系的に習得できる資格です。ビジネスでの企画立案に活かせます。生活にインターネットの利用が根付きはじめた2012年からはじまりました。
デジタルマーケティングの基礎を学びたい人におすすめです。
③『ウェブ解析士』
『ウェブ解析士』は、「ウェブ解析」ができる人材であることを証明する資格です。ウェブ解析を中心に、用語や分析手法、業務設計といったコンサルティングスキルも身につけられます。
『ウェブ解析士』には『ウェブ解析士』『上級ウェブ解析士』『ウェブ解析士マスター』の3つの資格があり、資格によって難易度が異なります。企業研修の講師になるための知識が求められる『ウェブ解析士マスター』が、最上位の資格です。
実践的な知識やスキルを身につけたい人におすすめの資格です。
④『Webアナリスト検定』
『Webアナリスト検定』は、Webサイトの分析や改善ができることを証明する資格です。データ分析の考え方やSEO、コンバージョン、集客について学ぶとともに、実践的な手順も学習できます。
『Webアナリスト検定』を取得することで、顧客の状態や収益状況をWebサイトから分析し、対策を打てるようになります。Webサイトの分析スキルを身につけたい人におすすめです。
⑤『統計検定』
『統計検定』は、統計に関する知識があることを証明する資格です。Webマーケティングに限らず、事象に対しデータに基づいた解析ができる能力を身につけられます。
『Web解析士』との違いは範囲です。『Web解析士』はアクセス解析に限定されますが、統計検定はより広範囲でのデータ解析の知識が身につきます。近年では、マーケティングの前提知識として資格取得するマーケターも増えています。
⑥『Googleアナリティクス個人認定資格（GAIQ）』
『Googleアナリティクス個人認定資格（GAIQ）』は、Googleが提供しているデータ解析ツール「Googleアナリティクス」の運用スキルを証明する資格です。勉強を通して、Googleアナリティクスの導入やカスタマイズ、レポートといった知識が身につけられます。
Googleアナリティクスは、他のマーケティングツールのハブとなっています。Googleでマーケティングツールを扱う際は、はじめに身につけておきたいスキルです。
Web担当者として、Googleアナリティクスに触れる機会が多い人におすすめの資格です。
⑦『Google広告認定資格』
『Google広告認定資格』は、Googleが公開している広告に関する知識があることを証明する資格です。『Google広告認定資格』には、以下の6つの分野が存在しており、試験自体も分野ごとに存在します。
● 検索
● ディスプレイ
● ショッピング
● 動画
● アプリケーション
● 測定
資格の有効期限が取得日から1年間であり、認定を維持するには、再度試験に合格する必要があります。広告代理店や広告運用部署で働く人におすすめの資格です。
まとめ：デジタルマーケティングに役立つ資格を取得して転職を有利に進めよう
近年、特定の業種・業界の枠にとらわれない広域なマーケティング知識が求められています。
特に、デジタルマーケティングでは、マーケティングの知識や情報収集能力やコミュニケーション能力、IoTに関する知識といった分析に必要なスキルが必要です。さらに、戦略を考えるクリエイティブなスキルも求められています。
今回ご紹介したような資格を取得することにより、スキルアップにつながるだけでなく、今すぐ使えるスキルがあることを証明できます。自身に必要な資格を取得し、転職を有利に進めましょう。