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Perplexity(パープレキシティ) とは?特徴や活用例・注意点を解説

コラム

掲載日:2025/2/27

Perplexity(パープレキシティ)は、これまでのWeb検索の概念を覆す、生成AIを活用した新しい対話型検索エンジンです。日常の疑問からビジネスの情報収集やアイデア出しまで、ユーザーの質問に対して自然な回答を得られます。

本記事では、Perplexityの特徴から、ビジネスでの活用例や使い方、利用時の注意点までをわかりやすく解説します。

Perplexityとは

Perplexity(パープレキシティ)とは、従来の検索エンジンと最新の生成AIを融合させた対話型検索エンジンです。

まずは、Perplexityの特徴を見ていきましょう。

AIを活用した次世代の対話型検索エンジン

Perplexityは、AI技術を活用した次世代型の対話型検索エンジンです。

Googleをはじめとした従来のキーワードベースの検索エンジンと異なり、AIがWeb上の膨大な情報から関連性の高いものを抽出し、ユーザーが理解しやすい自然な文章で回答を生成します。対話を重ねて詳細な情報を引き出すことで、より深い洞察や新たな視点の発見も可能です。

基本的な機能は無料で利用できますが、より高度な機能を求めるユーザーには有料のPro版も提供されています。

OpenAIやMetaの元研究者が開発

Perplexityは、2022年に設立されたアメリカのAIスタートアップ企業「Perplexity AI, Inc.」によって開発されました。

同社は、OpenAI出身のCEOアラヴィンド・スリニヴァサ氏と、Meta出身のCTOデニス・ヤラッツ氏を含む、AI開発の最前線で活躍してきた4人のエンジニアによって共同創業された企業です。Perplexity AIには、Amazonのジェフ・ベゾス氏やNVIDIA(エヌビディア)など、業界を代表する人物や企業が出資しており、期待の高さがうかがえるでしょう。

仕組みと技術背景

Perplexityは、高度な自然言語処理技術と機械学習アルゴリズムを組み合わせたAI搭載の検索エンジンです。

まず、ユーザーの質問を解析し、関連性の高いWebページを検索・抽出します。マイクロソフトの検索エンジンBingとの連携により、常に最新の情報にアクセス可能です。

その後、抽出した情報をChatGPTやClaude3などの生成AIで深く理解し、適切な回答を生成します。これにより、質問に対して、文脈に即した答えをリアルタイムで提供できる点が大きな特徴です。

関連記事:『ジェネレーティブAI』とは?基本的な特徴や導入のメリット、注意点を紹介

PerplexityとChatGPTの違い

Perplexity(パープレキシティ)とChatGPTは、どちらも大規模言語モデルを基盤としたAIツールですが、その特徴や強みには違いがあります。

Perplexityは、検索エンジンとしての側面が強いAIツールです。先述したように、質問と関連性の高い情報をインターネット上から集め、それらを総合して自然な文章で回答します。

一方、ChatGPTは対話型AIとして設計されています。ユーザーとの自然な会話を通じて多様な情報を提供し、クリエイティブな文章を生成するのが得意です。

こうした特徴から、Perplexityは最新の事実に基づいた意思決定や調査に適しており、ChatGPTはアイデア出しやコンテンツ生成などのクリエイティブな作業に強みを発揮します。

Perplexityの特徴

Perplexity(パープレキシティ)は、従来の検索エンジンや生成AIと異なるさまざまな特徴を持っています。

Perplexityの主な5つの特徴を紹介します。

リアルタイムの情報検索と回答作成

Perplexityは、インターネット上の膨大な情報をリアルタイムに検索し、ユーザーの質問に適した回答を提供する点が大きな特徴です。

従来の検索エンジンは該当するWebページを羅列するだけなのに対して、Perplexityは質問の意図を理解し、関連性の高い情報を集約して自然な文章で回答します。これにより、ユーザーは必要な情報に素早くアクセスでき、情報収集にかかる時間の節約が可能です。

情報ソースの表示

提供された回答の情報ソースを明確に表示する点も、Perplexityの特徴の1つです。

AIが生成した回答とともに、参照したWebページのリンクも明示されるため、ユーザーは元の情報源を直接確認できます。これにより、情報の信頼性・信憑性を簡単に検証でき、ビジネスの重要な意思決定の裏付けとしても活用が可能です。

スマホアプリやChrome拡張機能に対応

erplexityは、ブラウザだけでなく、iOS・Android向けのスマホアプリやChrome拡張機能にも対応しています。

スマホアプリを使えば、通勤中や会議の合間などでも簡単に疑問の解消が可能です。また、Chrome拡張機能を利用すれば、Webサイトを閲覧中に気になった単語やフレーズをすぐに質問して、詳しい情報を得られます。

AIモデルの選択

Perplexityでは、ユーザーが情報を整理し共有できる「Pages」機能が提供されています。

これにより、対話中に得た情報や検索結果を「ページ」として整理・保存し、あとから参照したり、チームメンバーと共有したりすることが可能です。また、Pagesを活用してWebページやブログ記事も作成できるため、情報の集約から発信までをスムーズに行えます。

情報整理と共有

Perplexityでは、ユーザーが情報を整理し共有できる「Pages」機能が提供されています。

これにより、対話中に得た情報や検索結果を「ページ」として整理・保存し、あとから参照したり、チームメンバーと共有したりすることが可能です。また、Pagesを活用してWebページやブログ記事も作成できるため、情報の集約から発信までをスムーズに行えます。

Perplexityのビジネスでの活用例

検索エンジンと生成AIが融合したPerplexity(パープレキシティ)は、ビジネスシーンでも広く活用できます。

ビジネスでの効果的な活用例を紹介します。

情報検索と要約

ここまで見てきたように、Perplexityは、Web上の膨大なデータの中から必要な情報を迅速に抽出し、簡潔に要約する能力に優れています。

この特性を活かし、市場動向や競合他社の特徴など、ビジネスに関連する幅広いトピックについて、信頼性の高い情報を効率的に収集可能です。さらに、要約機能を使用すれば、膨大な情報の中から重要なポイントを素早く把握でき、意思決定のスピードと精度の向上が期待できるでしょう。

アイデア出しやブレインストーミング

Perplexityは、アイデア出しやブレインストーミングの強力なツールとしても有効です。

例えば、新製品のコンセプトやシステム開発の課題解決策に関して質問を投げかけると、Perplexityは市場トレンドや技術動向などに基づいて、多角的な視点からアイデアを提案してくれます。提案をもとにチーム内で議論したり、AIとのブレインストーミングでアイデアを掘り下げたりすることが可能です。

Perplexityのプランと料金

Perplexity(パープレキシティ)では、無料プランと有料プラン「Perplexity Pro」が提供されています。

プランの料金と利用できる機能は以下のとおりです。

<無料プラン>

料金 無料
クイック検索 無制限
Pro検索 1日5回まで
AIモデル 標準モデル
ファイルアップロード 制限あり(1日最大3ファイル)

<Perplexity Pro>
料金 月額20ドル
(年払い200ドル)
クイック検索 無制限
Pro検索 1日600回まで
AIモデル GPT-4oやClaude 3.5 Sonnetなどの最新モデル
ファイルアップロード 無制限
日常的な情報収集や簡単な調査での利用であれば、無料プランでも十分でしょう。より高度な機能や頻繁な利用を希望するなら、Perplexity Proがおすすめです。さらに、企業規模での利用には、セキュリティやユーザー管理機能が強化されたPerplexity Enteprise Proも提供されています。ニーズや予算に応じて適切なプランを選びましょう。

ソフトバンクと戦略的提携

2024年6月、Perplexity AIは、日本の大手通信会社ソフトバンクとの戦略的提携を発表しました。

ソフトバンクグループを率いる孫正義会長は、かねてから人工超知能(ASI)の実現を目指すと公言しています。今回の提携は、AI投資に力を入れる同社の姿勢を反映しているといえるでしょう。

提携の目玉として、ソフトバンク・ワイモバイル・LINEMO(ラインモ)のユーザーを対象に、Perplexity Proを1年間無料で利用できるキャンペーンが実施されています。興味のある方は、チェックしてみるとよいでしょう。
※キャンペーン期間:2024年6月19日~2025年6月18日

関連記事:ASI(人工超知能)とは?人類にもたらすメリットとリスクを解説

Perplexityの基本的な使い方

ここで、Perplexity(パープレキシティ)の基本的な使い方を紹介します。

1.Perplexityのサイトにアクセスします。
https://www.perplexity.ai/

2.アカウント登録なしでも、基本的なクイック検索を利用可能です。質問を入力して、実行ボタンをクリックします。

3.質問に対する回答が表示されます。さらに質問を入力すると、対話を続けていくことが可能です。

4.より高度なPro検索や履歴の保存、ファイルのアップロードなどを使う場合には、アカウント登録が必要です。左のメニューにある「Sign Up」をクリックします。

5.Eメールアドレスでのアカウント登録、またはGoogleアカウントなどでのソーシャルログインが可能です。

6.ログインすると、高度なPro検索(無料プランでは1日5回まで)の使用や、日本語化などの多くの機能が利用できるようになります。有料プランのPerplexity Proへの変更は、左下の「Learn More」、または設定アイコンから行います。

まずは、無料プランで性能や使い勝手を試してみるとよいでしょう。

Perplexityの注意点

Perplexity(パープレキシティ)は、日常生活やビジネスでの効率的な情報収集やアイデア出しが可能ですが、完璧なツールではありません。その特性や限界をよく理解して使うことが重要です。

Perplexityを利用する上での、主な3つの注意点を見ていきましょう。

プライバシーとセキュリティ

Perplexityは、より精度の高い回答を生成するため、ユーザーが入力した質問を学習して活用しています。そのため、業務上の機密データや個人情報を含む質問を入力する際には細心の注意が必要です。

使用前には、Perplexityのプライバシーポリシーをしっかり確認し、必要に応じて情報をマスキングするなどのセキュリティ対策を講じましょう。

情報の信頼性・信憑性

Perplexityは、リアルタイムにインターネットから情報を取得して回答を生成しますが、その情報の信頼性・信憑性には注意が必要です。

インターネット上には誤情報や偏向した内容も存在するため、Perplexityの回答にも反映される可能性があります。重要な意思決定に利用する場合は、提供された情報を鵜呑みにせず、複数の信頼できるソースで検証しましょう。

日本語での検索や回答精度

Perplexityは日本語にも対応していますが、英語に比べると検索や回答の精度が落ちるとされています。

特に専門用語や複雑な表現を含む質問では、意図した結果が得られないケースも少なくありません。正確な情報が求められる場合、必要に応じて英語での検索結果と照らし合わせて確認するとよいでしょう。

まとめ|Perplexityを上手に活用して業務の効率や質を向上

本記事では、次世代の対話型検索エンジンPerplexity(パープレキシティ)の特徴や活用例、注意点を詳しく解説してきました。

Perplexityは、リアルタイムの情報検索や自然な回答生成、情報ソースの提示など、従来の検索エンジンと最新の生成AIを融合した特徴を持っています。情報収集や意思決定のサポート、アイデア出しなど、さまざまなシーンで力を発揮してくれるでしょう。

Perplexityを「AIパートナー」としてうまく活用し、業務の効率や質の向上に役立ててみてはいかがでしょうか。

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