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HR業界でも注目!取締役 副社長執行役員 兼 CSO 佐藤 光浩 氏が語る、
中途採用・高度プロフェッショナル人材への思いと、これから見据える成長

人を知る

掲載日:2024/06/06

SBテクノロジーは2013年に意欲的な成長戦略へと舵を切り、中期経営計画を3年ごとに策定してきました。ビジョンを達成して理想の未来を実現するために中途採用に注力。中でも高い専門性と豊富な経験を持つ人材を「高度プロフェッショナル人材」と規定し、佐藤副社長執行役員 CSOが採用の推進役を担ってきました。

今回、佐藤へのインタビューを企画し、中途採用、高度プロフェッショナル人材採用への思いを伺うと共に、人材一人ひとりに期待することやこれからの事業戦略について紹介いただきました。また、中途採用に造詣の深い、株式会社リクルートのコンサルタントである森 亮二氏をお招きし、現在の中途採用市場などについて解説いただきました。(以下敬称略)

サービス、セキュリティ領域に注力し、さらなる成長を志向

――早速ですが、まずは事業戦略についてお聞かせください。

佐藤 少し歴史を振り返りますと、当社は1990年に設立されました。私が入社したのは1991年ですので、黎明期から共に歩みを進めてきたと言えます。1999年には株式を店頭市場(現在のグロース市場)へ上場し、現在のプライム市場(※)へ至っています。自社の事業をどう成長させていくか、いまから考えればとても未熟な議論がされていたと思います。その様な状況で、業績も伸び悩みの中で次の一手に迷っていました。そうしていたところ、2012年に現・代表取締役社長 CEOの阿多 親市が就任し、「生き残るという考えではなく、大きく成長することを考えよう」と鼓舞され、社員が同調し方向が定まりました。
※記事掲載時(2024年6月6日)

成長のためにどのような戦略を打ち立てるべきか。2013年度から3年ごとに中期経営計画を策定し、甲斐あって、第3次の最終年度には第2次の最終年度に比べて売上・営業利益の倍増が達成されました。現在は第4次の最終年度となっています。

――現在の注力領域と、今後の計画についても教えていただければと思います。

佐藤 第4次はお客様の競争力強化に向け、お客様に寄り添い幅広くDX化を支援する3つの重点テーマを策定しました。具体的には顧客のDXを支援する「セキュリティ&運用サービス」「データ利活用」「DX人材の育成」です。

これまでは労働集約的な収益モデルでしたが、セキュリティと運用を中心としたサービス化を推進することで、知識・技術集約型へ転換したいと思っています。顧客に寄り添い、お客様のビジネスを継続的に支援することを目指し、構築だけで終わる案件は基本お受けしていません。要望や課題を丁寧にヒアリングし、その上で、セキュリティ・運用を含めた最適なソリューションを提供します。

――中途採用に力を入れているのは、戦略達成の観点から、人材の力が必要不可欠との考えからでしょうか。

佐藤 ご指摘の通りです。優秀な人材の力があるからこそ、私たちの目指すべき姿が実現できると考えています。

2023年度は100人の中途採用の目標を掲げ、達成

――中途採用の戦略について、詳しくお聞かせいただければと思います。

佐藤 当社はこれまで、中期経営計画のもと大きな成長を遂げてきました。それに伴い規模の大きなプロジェクトも増加しており、プロジェクトをマネジメントする人材が不足しています。もちろん社内の人材育成も積極的に行っていますが、それなりに時間は掛かってしまいます。足りない人材を補完すべく市場に人材を求め、3年ほど前からは高い専門性と豊富な経験を持つ「高度プロフェッショナル人材」の採用に乗り出しました。中途採用については、2023年度は100人の採用目標を掲げ、達成しました。

――中途採用の市場は現状、どうなっているでしょうか。特にITエンジニアの採用市場について、森さんからご紹介いただければと思います。

森 一言で言うと、個人が企業を選べる市場 になっています。例えば30代のITエンジニアが首都圏で転職しようとすると、数千件に及ぶ求人が寄せられます。もう20年もこうした状況が続いており、IT業界の各社は、いかに魅力を伝え差別化を図るかに苦心しています。

――SBテクノロジーでは、採用オウンドメディアに力を入れて、自社の魅力発信をされていると伺っています。

佐藤 当社の魅力をきちんと伝え、中途採用の応募につなげるための措置として採用オウンドメディアを手がけました。現在は月間4万PV越え(2024年3月時点)を記録しており、少しずつですがオウンドメディアからの直接応募も出始めています。

副社長が先頭に立ち、カジュアル面談や1on1を実施

――高度プロフェッショナル人材の採用はどのように進めているのでしょうか。

佐藤 高度プロフェッショナル人材の採用に関しては、私自身が多くの応募者とカジュアル面談を実施して、直接コミュニケーションを取っています。60ページほどの資料を使って、会社説明のプレゼンテーションを実施することもあります。ついつい1時間ほど話してしまうこともありますね。(笑)

――現在の中途採用市場において、これらのSBテクノロジーの取り組みはどのような価値があるものでしょうか。森さんにお聞きできればと思います。

森 仮に採用に至らなかったとしても、外部の人材と会う機会を持つことは、それだけで価値のあることです。現役のエンジニアが何を考え、何を求めているのかについて知見が広まりますし、採用という観点からはどこでどんなふうに縁がつながるかはわかりません。一つ一つの出会いを大切にすることは有意義なことです。

また、高度なスキルとは何も最新のテクノロジーばかりを言うのではないと思います。従来からのスキルが求められる場面も多くあります。数々のプロジェクトに立ち会った経験が活きる場面も少なくありません。企業や個人の方にはぜひその持ち味を活かすようにしてほしいですし、私たちも個性が活かせるような紹介をしたいと常々思っています。

――高度プロフェッショナル人材として採用された方たちとは入社後も関りを持つのでしょうか。

佐藤 そうですね。毎月1on1を実施しています。仕事の状況や希望を聞くと共に、当社の抱える課題のヒアリングなども行っています。他社で活躍された方からの視点は、非常に貴重だと捉えています。

学びを深め資格取得を目指してほしい

――続いて、育成についてお聞きします。先ほど、人材育成についても言及されていましたが、SBテクノロジーは全社を挙げてのPMP(R)とCBAP(R)の取得、PM・PE室の設置などを図っています。こうした取り組みもご紹介いただければと思います。

佐藤 PMP(R)は2014年前後に取得を推奨し始めました。確か当時は4人しか有資格者がいなかったはずです。ただ、大型プロジェクトを担うには体系的な知識が必要になる。また、公共系の開発はPMP(R)の取得者がいることを条件にしていることがほとんどです。そこで、全社を挙げてPMP(R)の取得を推進することになったのです。

現在、150名を超える社員 が資格を取得しており、私自身もそのうちの一人です。取得してPMBOK(Project Management Body of Knowledge)をベースにコミュニケーションを取ることの有用性を感じました。自分の仕事を見直すきっかけにもなりましたね。PM/PE室は、現場での育成を重視しており、若手からベテランまでが求められる技術を身につけながら、成長していける体制を整えています。

――業務と並行して資格を取得するのは容易ではないと考えられます。

佐藤 もちろん、資格取得は容易ではありません。非常に大変です。業務に忙殺されることもあるでしょう。それでも、スキルアップを目指して資格取得に取り組む。そうした向上心を持ってほしいですし、そうした姿を高く評価したいと思っています。

――森さんにお聞きします。資格取得について、各社どのような取り組みが行われているでしょうか。

森 IT企業のほとんどが資格取得を推奨しており、広告媒体などでそのことをうたっています。取得に関する費用の補助、取得後の手当支給などは手厚いものがあります。一方で、時間的な取得支援を実施している企業は少数派です。エンジニア目線からすると、資格取得の勉強時間をどのように確保できるかは知りたい情報です。時間的な支援を行っている場合は、オウンドメディアなどを通じて発信することも有効だと考えられます。

――高度プロフェッショナル人材の採用やPMP(R)・CBAP(R)の取得、PM/PE室の設置で得た成果をご紹介ください。

佐藤 大型のプロジェクトを担えるようになるなど、非常に大きな成果が得られました。特に公共系の開発では、この3年で売上を約5倍に伸長しています。

ソリューションを創り上げる力が、もっとも求められること

――今後、事業面ではどのようなことを目指すのでしょうか。ビジョンについてご紹介いただければと思います。

佐藤 当社はこれからも、「大きく成長する」ことを目指します。そのためには優秀な人材が欠かせませんので、積極的な中途採用を継続します。会社が成長するとは、働く一人ひとりが成長することに他なりません。その集合体が会社なのですから、成長支援もあわせて行っていく考えです。

もっと大きな観点で言うと、SIerの存在価値も問われるようになるでしょう。上流工程を行うコンサルティングファーム、自社製品を持っているプロダクトベンダーやSaaSベンダー、その間をつなぐのがSIerの主な役割でしたが、境界線があいまいになってきています。このような中、私たちサービス化に注力し、コンサルティングにもますます力を入れていくべきではないかと捉えています。その上で、私たちならではの価値を創出し提供していくことを思案しています。

――最後に、人材への思いもお聞かせください。

佐藤 今、IT業界は花形産業になっています。過去には、過重労働になりがちな状況もあり、敬遠する人も多かったのではないかと思います。それを思うと、隔世の感があります。今やIT業界は、多くの若い人が最新のテクノロジーを身につけ、日々活躍されています。

一方で、森さんもおっしゃっていましたが、従来からの技術にも引き続き高い価値がある。何より大切なのは、お客様の要望や課題を丁寧にヒアリングし、実現可能なソリューションとして提供することです。これができる人材が圧倒的に不足しています。当社でも育成しますし、外部の力も求めます。当社で活躍したい、成長したいという方はぜひご一報ください。仲間募集中!

 

 

【プロフィール紹介】

●森 亮二氏
株式会社リクルート HRエージェントDivision ソリューション統括部
ハイキャリア・グローバルコンサルティング1部 コンサルタント
大学卒業後、商社で営業職を経験後、2000年にリクルートエイブリック(現リクルート)に入社。IT領域、製造業領域をメインに、企業側の採用支援、転職希望者の支援の双方を担当。現在は、主に日系SIerの人材採用についてのコンサルティングに従事している。

●佐藤 光浩
SBテクノロジー株式会社 取締役 副社長執行役員 兼 CSO 兼 事業統括
1991年 にソフトバンク株式会社(現ソフトバンクグループ株式会社)に入社。1998年にソフトバンク・テクノロジー株式会社(現SBテクノロジー株式会社)入社後は、CMS(コンテンツ管理システム)やウェブシステムの開発、コンサルティングなどを担当するシステムインテグレーション事業担当執行役員ソリューション事業部 インテグレーション本部 本部長、取締役 執行役員などを歴任し、2021年より現職。

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